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2026.06.23 08:15

採用AI導入企業の半分が工数削減に失敗する理由と志望度低下の罠

stock.adobe.com

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企業へのAI導入が進んでいるが、人材確保の分野も例外ではない。ところが、人間相手のセンシティブな採用活動においては、使い方を誤ると効果が出ないばかりか、候補者を遠ざけてしまう恐れもある。鍵となるのは「候補者体験を軸としたAI活用の設計」だ。

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採用活動にAIを組み込む統合型タレントアクイジションプラットフォーム「MyTalent Platform」を提供するTalentX(タレントエックス)は、従業員500人以上の企業で働く人事担当者と人事責任者213人、および社会人2年目以上で転職を検討している中途採用候補者221人を対象に、採用活動におけるAI活用に関する実態調査を実施した。

それによると、企業の58.3パーセントはなんらかの形で採用活動にAIを導入していることがわかった。具体的には、求人票の作成、スカウト文面の作成、マッチング判定、キャリア相談・寄り添いなどにAIが使われている。ところが、AIを導入したのに工数が変わらないと答えた企業が30.3パーセントにのぼった。しかも、逆に工数が増えた企業が23パーセント。あわせると53.3パーセントがAIによる工数削減に失敗している。

それというのも、AIを導入したものの、組織としてどう活用するかを明確にしていない企業が67.9パーセントもあるためだ。AIと人の役割分担、AI活用の方向性、AI前提の業務フローの設計が遅れ、表面的な利用に留まっているものと思われる。どの組織でも共通して言えることだが、AIを深く本来業務に組み込むかを設計できなければ、文書作成などの細かい作業の効率化以上の成果は望めない。

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とくに人事においては、単に工数を減らすことだけを目的にAIを取り入れると、思わぬ弊害が生じる。選考プロセスに半端な形でAIを導入すれば、いかにもAI的だと感じさせる機械的な対応となり、候補者はそれを見抜く。実際、選考においてAIが透けて見えると志望度が下がると答えた候補者は59.8パーセントにのぼった。

候補者が人事担当者に求めるのは、「自分を深く理解した対話」だ。40.1パーセントの候補者がそう答えている。次が「面談・面接の質の向上」。AIは、候補者と対面する場面ではなく、その前段階となる候補者の能力や人柄の分析に用い、提示されたデータをもとに、人が示唆出しや判断を行う。そうして、面接では候補者のことをよく理解した上での人間的な対応を行うことで、候補者体験の向上を目指す。このような役割分担が重要になる。

少し前まで、DXの推進が企業の課題だった。だが、デジタルで送られてきた書類を印刷してハンコを押すといった表面的なデジタル化に留まる企業が多く、根本的な作業フローをデジタル化するのはハードルが高かった。今はそれがAIに置き換わった。挨拶文の自動作成など、工数を減らすことだけがAIの役割ではない。作業フローに深く組み入れてこそAIの本領が発揮される。その作業は、おそらく素人には難しい。まずは、専門業者に相談するのがよいだろう。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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