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MaxyM / Shutterstock

クラフトビールのパイオニアが、クラフトビールブームの煽りをくらって経営の危機に直面している。

「サミュエル・アダムズ・ラガー」で有名なボストン・ビールのジム・クック会長が同社を創業したのは今から31年前。クック氏が育てたブランド「サム・アダムズ」は、クラフトビールメーカーとしては最大手に成長した。ボストン・ビールの昨年の生産量は410万バレル、総売上げは9億6600万ドル(約1170億円)で、同社の株価は今年1月に1株320ドルを上回る最高値をつけた。

だがその後、雲行きが怪しくなった。同社が先日発表した第三四半期の業績は不調で、その原因は急増するクラフトビールメーカーによる競争の激化にあるとした。
「熾烈な競争によって、サム・アダムズのブランド力が衰えている。消費者にとっては選択肢が大幅に増えたため、もともとあった銘柄がその煽りを受けている」とクック会長は述べた。

今まで何年もの間、サム・アダムズは大手ビールメーカーのバドワイザーやミラー、クアーズらを、スタートアップの立場から脅かしてきた。それが、クラフトビールの先駆者である同社が、後続のスタートアップに押される形で急激にその人気に陰りを見せ始めたのだ。

近年のクラフトビールブームでマイクロブリュワリーの数は急増。醸造業者は1979年にはわずか44社だったが、2014年末には全米で3,400を超えた。


強敵の一つと言えるシエラネバダ醸造所は、旬のフレーバーをいち早く生み出す小規模ブリュワリーとの連携を進めている。また、IPA(インディア・ペールエール)で知られるラグ二タス醸造所は、自社株の半分を大手ハイネケンに売り渡し、世界進出を目論んでいる。

それに対抗し、サム・アダムズは新ブランド「レベルIPA」を発売したほか、最近のハードサイダーブームも先取りし「アングリー・オーチャード(怒りの果樹園)」も商品ラインナップに追加した。しかし、同社の業績は悪化の一途を辿っている。


10月23日、ボストン・ビール社の株価は10%下落。10月末の株価は年初の最高値から30%以上も下落している。クック会長は最近の株価暴落を受け、ビリオネアのランキングから姿を消してしまった。

文=ブライアン·ソロモン(Forbes)/ 編集=上田裕資

 

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