誰かが決める前に、自分の時間の価値を決める
高い成果を出す人は、タイムマネジメントに逆向きで取り組みがちでもある。カレンダーが埋まるまで引き受け続け、仕事を進めながらその影響を評価する。その結果、たいていは漠然とした不満が残る。だが、何が重要で、何がカレンダー上の時間に値するのかを最初から明確にできていないなら、すべてが既定値として重要になってしまう。すべてを優先することは、何も優先していないのと同じだ。これは燃え尽きにもつながる。
より良いアプローチは、時間をお金のように予算化することである。そうすれば優先事項を吟味し、重要度の順位を(現実的に)つけ、そのうえで自分に本当に機能し、価値観を反映したタイムマネジメントの仕組みをつくれる。もちろん、誰もが自分ではコントロールできない要因(好ましくないものも多い)に左右される。それでも、直面している条件の範囲内で最適化された仕組みは構築できる。言い換えれば、完璧ではなくとも、現状よりは確実に改善する。
効果的なタイムマネジメントの仕組みが実際にすること
高い成果を出す人が、自分の本当の優先事項(深い思考、意味のある意思決定、創造的で革新的な仕事)に時間を割けず苛立つとき、その弊害は単にそれらに取り組めないことにとどまらない。本当のリスクは、日々(あるいは1週間)の乱れを、予測不能な環境の自然な帰結としてではなく、自分の失敗として内面化してしまうことである。さらに、満たされない感覚が時間とともに強まり、それがまた時間の損失を生み、取り組むべき仕事に挑む粘り強さを削ぎ、自分が発揮し得るパフォーマンス水準から遠ざかっていく。
意図的に構築されたタイムマネジメントの仕組みがあれば、状況は変わる。優先事項が思慮深く、正直に設定されていれば、予定が崩れてもそれは単なる情報に過ぎなくなる。予期せぬことに注意を向ける必要があったから、その日はそういう展開になったのだと理解できる。だから、一週間が始まる前に自問してほしい。「今週を価値あるものにするために達成すべき成果を2つか3つ挙げるとすれば何か」「それを阻む最大の要因は何か」「後回しにしたり取りやめたりできることは何で、できないことは何か」。
あらゆるタイムマネジメント手法を効かせるために必要な仕事
結論として、多くのタイムマネジメント手法は、個人の価値観や、現実世界のプレッシャーと外部要因の強度を十分に織り込めていない。「自分にとって本当に大事なものは何か」「その中で最も大事なものは何か」「既存の制約の範囲内でそれを最も反映させるには、1日の業務や1週間のスケジュールをどう組み立てればよいのか」。こうした厳しい会話を先に済ませることは、私たち一人ひとりの責任である。
この内省は「一度やって終わり」でもない。環境は常に変化し、それに適応する必要があるからだ。だが、こうした定期的な振り返りこそが、実践するあらゆるタイムマネジメント手法の効果を飛躍的に高める。そして、それによって得られる明確な視点こそが、高い成果を出す人が最も重視するものをもたらす。すなわち、より意味のある仕事、より安定したパフォーマンス、そして着実なキャリアアップである。


