「燃え尽き」と「断絶」には、異なる対応が必要
転職に踏み切る前に、自分が本当に変えようとしているものが何なのかを見極める必要がある。「燃え尽き(Burnout)」は、過大な要求や、際限なく増える業務、不十分なサポート、自分にはコントロールできない状況などから生じるものだ。この場合、休暇の取得や、仕事の負荷の軽減、あるいは勤務先の変更が、プラスに働く可能性がある。
一方で、「断絶(Disconnection)」は、さらに根深い問題だ。休息をとれば、気力や体力は復活するかもしれないが、自分が望んでいない目標を、魅力があるものにすることはできない。
自分にこう問いかけてみよう:
・もっと優れた上司の下であれば、この仕事はより意味あるものに感じられるだろうか?
・自分が嫌だと思っているのは、この職業自体だろうか? それとも、現在の職場環境だろうか?
・今の自分が切望しているのは、疲労からの回復か? それとも、人生の再出発か? あるいは、その両方か?
・今の仕事で、今でも興味を持てるのはどの部分か?
Gallup(ギャラップ)が職場環境について調査したリポート「State of the Global Workplace 2026」によると、2025年には従業員エンゲージメントが全世界で20%と、2020年以降で最低水準に落ち込んだという。エンゲージメントが低下している従業員すべてが辞職しなければいけないわけではないが、プロフェッショナルたちのあいだで広がる「仕事への関心の低下」が、個人の性格に帰するものとは言えないことを示す結果だとは言えるだろう。
自分にもっと正直な「成功の定義」を確立しよう
キャリアの半ばで転身を決意した場合、その目標は、25歳のころに持っていた確信を取り戻すことではない。現在の自己認識をもとに、より良い決断を下すことだ。
キャリアをスタートさせたころの「成功」は、既存の評価基準によってもたらされることが多い。より上の役職、高額の給与、知名度の高い勤務先、といったことだ。しかし、キャリアも半ばになると、こうした基準を達成しても、現状維持のようにしか感じられなくなってくる。


