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教育

2026.06.29 15:00

なぜ北海道発グローバルが育つのか? 海外も注目「アントレ教育・エコシステム」のすごみ

北海道大学でアントレプレナー教育部門長を務める椎名希美(右から2番目)をはじめ、産官学のリーダーと学生が連携し、道内のスタートアップ・エコシステムとアントレプレナーシップの醸成を支える

日本におけるアントレ教育の浸透度合いは芳しくない。グローバル・アントレプレナーシップ・モニターによると、21年から22年の日本の大学生のアントレ教育の受講状況は高所得国19カ国中13位と低く、高校生以下では最下位だ。

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そんななか、北海道のアントレ教育は目覚ましい進化を遂げている。22年度に1,481人だった関連プログラムの受講者数は、25年末時点で年間2万人を超えた。

アントレ教育と、地域社会や経済を支えるスタートアップ創出の両輪を支えるのが産官学連携だ。21年に設立された北海道未来創造スタートアップ育成相互支援ネットワーク(HSFC)は、道内の大学などから新たな研究開発型スタートアップを創出・育成し、地域の経済活性化を図ることを目指す創業支援プラットフォームだ。北大が主幹機関を務め、道内の大学や高等専門学校、自治体、金融機関などが連携しながら、研究シーズの発掘から事業拡大までをサポートする。

国も北海道に熱視線を送る。25年6月には札幌市と北海道が、世界で稼げるスタートアップ企業の創出や育成を重点的に手がける「グローバル拠点都市」に認定された。札幌市と北海道庁、北海道経産局らが連合して立ち上げたスタートアップ支援組織「STARTUP HOKKAIDO」実行委員会事務局長の藤間恭平は、「北海道ではGXや半導体といった新たな産業が立ちあがろうとしている。国の機運も重なり、今まさにチャンスを生かしやすい状況にある」としたうえで、こう話す。

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「地域経済にインパクトを生み出すために何より必要なのは、志をもって挑戦する起業家です。アントレプレナーシップ教育は、スタートアップ・エコシステムの根幹をなす大事な施策だと思っています」

世界を舞台に「失敗できる場」をつくる

モンゴル視察団が訪れた日の夜、北大のオープンイノベーションハブ「エンレイソウ」では「STARTUP HOKKAIDO連携講義」が開かれていた。社会課題の理解からビジネスモデルの構築まで、ソーシャルビジネスを生み出す流れを体得できる全9回の連続講座だ。会場には道内の他大学の学生や高校生の姿もあった。

HSFCのアントレ教育プログラムは3層構造で設計されている。第一層は「小中高生も巻き込んだマインド醸成と教育機会の裾野の拡大」、第二層は「コンピテンシーの形成」、第三層は「社会実装」だ。STARTUP HOKKAIDO連携講義は第一層に位置づけられている。

なかでも近年、椎名たちが力を入れているのがグローバル系プログラムの拡充だ。高校生向けには、台湾や沖縄でホームステイしながらアントレプレナーシップや異文化を学ぶ「アントレまちなか留学」を実施している。大学生にはイタリアでフィールドワークやハッカソンに参加したり、台湾で現地の教員や起業家らに向けて自身のビジネスプランをピッチしたりするプログラムなどを複数設けている。

(続きは6月25日発売「Forbes JAPAN 2026年8月号」でご覧ください。)

文=瀬戸久美子 写真=富貴塚悠太

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