この「商用エンジン換装プログラム」はかなり大規模なもので、米空軍は昨年、計画完了後には機体の名称を「B-52J」に変更することも明らかにしている。新たな型式名がつけられることになったのは、エンジン換装に伴い、機体にほかにも少なからず改修が必要になったことがひとつの理由だ。
ロールス・ロイスはボーイングと緊密に協力して、この大型爆撃機のデジタルモデルを作成した。そのおかげで技術者たちは、F130エンジンがほかの部品やシステムとどのように相互作用するか、評価するシミュレーションを実施できるようになった。また、両社間でデジタルモデルが共有されたことは、技術者たちがF130をB-52の各ナセル(エンジン室)にぴったり収め、新たに追加される機器類をどこに配置するかを決めるのに役立った。
墜落したB-52は、この老朽化した爆撃機のもうひとつの重要な性能向上計画である「レーダー近代化プログラム」の支援に使われていた。
試験にも痛手に
B-52の平均機齢はすでに64年を超えており、1機でも失われれば、もともと限られている運用可能数がさらに減ってしまう。
加えて、エドワーズ空軍基地に配備されているB-52は、米空軍にとってきわめて重要な空中試験機(テストヘッド)としての役割を担っている。墜落機にボーイングの社員2人が搭乗していたのもそれが理由である。


