2016年に脱税の有罪判決、ホテルや2つのクラブを保有
高額な収入は2016年、メッシをいささか厄介事に巻き込んだ。タックスヘイブンのペーパーカンパニーを利用してスポンサー収入を移転していたことに関連し、メッシと父はスペインの裁判所で脱税の有罪判決を受けた。実刑は免れたものの、約400万ドル(約6億4000万円)の罰金支払いを命じられている。一方で、メッシの財は投資ポートフォリオの構築も可能にしてきた。2024年に立ち上げた上場不動産投資信託(REIT)「エディフィシオ・ロストワー・ソシミ」の一環として、メッシはスペインとアンドラに6つの物件を持つブティックホテルチェーン「MiMホテルズ」への持分を保有する。同REITの時価総額は2億8200万ドル(約451億2000万円)だ。
ホワイトクローの親会社マーク・アンソニー・ブランズと共同開発したスポーツドリンク「マス+ バイ メッシ」は失速し、BevNetは5月、同ブランドが段階的に終了しつつあると報じた。それでもメッシは、アルゼンチンのレストランチェーン「エル・クラブ・デ・ラ・ミラネサ」のパートナーであり、2つのサッカークラブも所有している。1つは昨年、インテル・マイアミのチームメイトであるルイス・スアレスとともに創設したウルグアイのデポルティボLSM。もう1つは、4月に非公表の金額で買収したスペイン5部のUEコルネジャである。
だが結局のところ、メッシにとって最も成功した投資は、自身のチームなのかもしれない。
2023年最下位のインテル・マイアミを2025年優勝へ──評価額は約2160億円に
キャリアの黄昏におけるマイアミ移籍は、どの尺度で見ても成功といえる。ベッカムとホルヘ、ホセのマス兄弟が設立したクラブを、2023年のリーグ最下層から、2025年にはMLSカップ制覇へと押し上げた。メッシにとってクラブでの2シーズン目に当たる。
「リオネル・メッシがマイアミでプレーしていることを知らないなんて、よほど世間から隔絶していない限りあり得ない」。ホルヘ・マスは2024年、フォーブスにそう豪語した。
一方で、チームの評価額は、メッシ加入前の6億ドル(約960億円)から、わずか3年でリーグ最高の13億5000万ドル(約2160億円)へと急騰した。さらに、引退時にチームの持分を得られるオプションを確保しているため、彼は自らが生み出した成長の果実を個人的にも享受することになる。
39歳目前も現役続行、3年契約を延長
とはいえ、それはメッシがすぐにスパイクを脱ぐ用意ができているという意味ではない。2年連続のMLS MVPであるメッシは10月、インテル・マイアミと3年の契約延長に合意し、今大会では、連覇を狙うアルゼンチンの一員として戦っている。2025年、スペイン紙「ディアリオ・スポルト」の回顧的なインタビューで今夏の大会を見据え、メッシは「重荷」にはなりたくないとしつつ、今もプレーすることが好きだと付け加えた。
「自分が十分な状態ではない、ピッチで苦しんでいる、楽しめていないと感じる瞬間が来たら、そのときはやめるべき時だ」。6月24日に39歳になるメッシはそう語った。「でも今は楽しんでいるし、調子もいい。それが今の状況だ」。


