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2026.06.22 09:15

量子コンピュータの待ち時間を解消する新技術で処理量が3倍超に

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次世代の計算基盤として期待が集まる量子コンピュータの分野において、限られた計算資源をいかに効率よく運用するかは、実用化に向けた極めて重要な課題である。現在の量子コンピュータは利用可能な量子ビット数が限られている一方で、多くの研究用プログラムは一部の量子ビットしか使用しない。

そのため、従来の「1つの処理(ジョブ)で量子チップ全体を専有する」方式では、多くの資源が未使用のまま放置されるという非効率な状況が続いていた。この課題を解決すべく、大阪大学量子情報・量子生命研究センター(QIQB)、セック、順天堂大学の共同研究グループは、効率よく並列実行する新機能を開発した。

開発されたのは、異なるユーザの量子プログラムをシステムが自動的に並列実行する「量子マルチプログラミング(オートモード)」機能である。これにより、クラウド上の順番待ちにある複数のジョブをシステムが自動で選び出し、空いている量子ビットへ最適に割り当てて同時に実行することが可能となった。

この効率的な配置は、高度な数学的アプローチによって支えられている。量子回路と量子チップの構造をそれぞれ「グラフ」として捉え、パズルのように組み合わせる「部分グラフ同型問題」として定式化。整数計画法ソルバ(整数を含む変数で最適解を探索するプログラム)を用いることで、複雑な形状のプログラムであっても高速かつ高精度に配置場所を決定する仕組みだ。さらに、ハードウェア特有の物理的な制約をシステムが自動で変換する「トランスパイル機能」や、長く待たされているジョブを優先する公平な制御も組み込まれており、ユーザは複雑な制約を意識することなく利用できる。

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文=飯島範久

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