欧州

2026.06.18 09:30

ウクライナのキルゾーン、ロシア軍は浸透戦術と「ドローン回廊」で突破できるか

ロシア軍部隊がウクライナ東部ハルキウ州シェウチェンコウェを強襲した様子とされる画像(ロシア国防省が2026年6月6日にテレグラムに投稿した動画から)

ロシア軍部隊がウクライナ東部ハルキウ州シェウチェンコウェを強襲した様子とされる画像(ロシア国防省が2026年6月6日にテレグラムに投稿した動画から)

ウクライナからの最近の報告によると、ロシア軍はウクライナ軍の反攻によって支配地域を減らしている。この戦場力学の変化は、ウクライナ軍の「キルゾーン(撃破地帯)」に起因するとされている。キルゾーンは、ロシア軍陣地の前方に広がり、侵入してくるロシア軍部隊を探知・撃破する任務を担うウクライナ軍ドローン(無人機)によって厳重に哨戒されている一帯を指す。こうしたキルゾーンにより、ロシア軍は自軍のドクトリンで一般的な大規模部隊の集中運用ができなくなり、新たな戦術を採らざるを得なくなっている。

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ロシア国防省がこのほどテレグラムに投稿したいくつかの動画からは、一連の新たな戦術が見てとれる。それによれば、ロシア兵は少人数のグループに分かれ、ウクライナ軍が保持する陣地の周辺にあるキルゾーンに浸透する。彼らは浸透した先に拠点を設け、それを利用して局所的なドローン優勢を確立する。その後、ロシア軍は、ドローン支援で掩護(えんご)された複数の小規模部隊を異なる方向から同時に突撃させて、ウクライナ軍の陣地を強襲する。ロシア国防省は、この手法によって一定の戦果を上げていると主張しているものの、戦争を形づくっているより大きな流れを覆す可能性は低いとみられる。

ロシア軍の浸透戦術と「ドローン回廊」の構築

キルゾーンは、現代版の「中間地帯(ノーマンズ・ランド)」、すなわち両軍の陣地間にあり、どちらの側も支配していない一帯と見なされることも多い。もっとも、実際の運用はそれほど単純ではない。

戦争遂行のためのリソースやマンパワー(人的戦力)に制約があるウクライナは、キルゾーンをロシア軍の主要な進撃ルートに重点的に設けている。具体的には、東部ドネツク州コスチャンティニウカ、同ハルキウ州クプヤンシク、南部ザポリージャ州オリヒウといった重要目標に向かうルートなどがそれに当たる。

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これらの方面では、ウクライナ軍はいくつかの要衝の都市や村落の支配をなお維持しており、これらの集落は周囲のキルゾーンによってロシア軍の強襲からさらに守られている。たとえば、コスチャンティニウカ南東のイワノピリャはウクライナ軍によって引き続き保持されているが、この村はキルゾーン内に位置し、コスチャンティニウカへのロシア軍の接近ルートを塞ぐ役割を果たしている。

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翻訳・編集=江戸伸禎

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