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教育

2026.06.26 15:00

「10代は今、何を学ぶべきか?」コテンラジオ深井龍之介が語るAI時代の生存戦略

Kuroneko Mac - stock.adobe.com

そうなると、私たちは今ある環境を守り、育て、次の世代に引き渡していかなければいけない。今10代の方々が50代になったとき、この地球がまともに人の住める場所であり続けられるかどうかすら保証できない。全員が月や火星に移住できるわけでもない。つまり「仲間の範囲が狭すぎると、全員で死ぬことになる」という話が、比喩ではなくリアルな未来の危機として迫っている。学校という限られた世界から大切な人の範囲を広げることが、これからの時代の最も重要な視点になる。

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3つ目は、大人に対し、もっと厳しくなってほしいということだ。自分たちのために動いていないと感じた大人には、遠慮なく厳しい目を向けていい。社会をよく観察し、きちんと意見を言えば、10代の言葉は相当な影響力をもつ。10代から真剣に指摘されて無視できる大人は、経営者も政治家でもいないだろう。

そのためにも、世界を動かしているのが政治家だけではないことを知ってほしい。実際には株式会社が私たちの身の回りにあるモノやサービスをつくっている。だからこそ、そこで働くビジネスパーソンたちが単に自分たちの利益だけを追い求めているのか、それとも本当に社会のためになる仕事をしているのかをちゃんと見る。自分なりの評価軸を養えるかどうかは、どれだけ学校の外の社会を見てきたかで決まる。学校という狭い世界に閉じこもらず、外をどんどん見てほしい。

4つ目は、成功の定義も大きく変わっていることだ。IPOにより財を成し、別荘を建てるといった生き方が「すごい」と称賛される時代が続いてきた。それ自体を否定するつもりはないが、それが社会全体にとって良い時代をつくることに直結するかといえば、必ずしもそうではない。さらに「みんなから見た成功」という画一的な価値観は崩れ、個人の富や地位よりも、どれだけ広い範囲の人々や社会に貢献できるかが問われる。これからは社会にとって良いことをしようとする人間が礼賛される時代に突入していくだろう。

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最後に勉強について伝えたい。今の学校教育では、「させられるもの」として勉強嫌いになった人もいるかもしれない。しかし勉強は本来、人間にとって最大の娯楽であり、一生続けられるものだ。自ら問いを立て、それを追求するのが本物の勉強だ。座学はその手段のひとつに過ぎず、勉強は必ずしも机の前で行われるものではない。

問いは何でもいい。サッカーがうまくなるにはどうすればいいか、でもいい。しょうもないと思える問いでも、壮大な問いでも、自分なりに追求し続けることで、ものの見方が豊かになり、多角的に世界をとらえられるようになる。それが本当の意味での自由だ。

何かの役に立ちそうとか、将来メリットがあるということではなく、純粋に自分の好奇心が向くことを、どんどん探求してほしい。本物の勉強は、人生を間違いなく豊かにする。


深井龍之介◎COTEN代表取締役CEO。1985年、島根県生まれ。2009年、東芝に入社後、複数のベンチャー企業の役員を経て、16年に世界史のデータベース開発に取り組むCOTENを設立。Podcast番組「歴史を面白く学ぶコテンラジオ」のパーソナリティを務める。

文=倉田憲多

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