経営・戦略

2026.06.16 16:27

「忠誠心の低下」は従業員の問題ではない。変わったのは雇用関係のほうだ

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20世紀の大半において、雇用契約は、雇用そのもの──給与、安定性、そして継続を暗に約束すること──が人材をつなぎとめるのに十分だという前提に依拠していた。仕事への熱意や情熱まで常に保証したわけではないが、人々が日々職場に来て貢献し続けるには十分だった。

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この暗黙の前提は、数十年にわたる企業の意思決定を形づくってきた。福利厚生の削減、年金制度の段階的な消失、株主リターンの重視の高まり──その背後に静かに存在していた。同時に、役員報酬パッケージは労働者の賃金よりもはるかに速いペースで増加した。個々の意思決定には合理的な事業上の正当性があったかもしれない。だが、総体としては従業員に別のメッセージを送った。

企業の役員会議で「従業員の忠誠心を損なわせよう」と誰かが口にした可能性は低い。むしろ命題は、株主価値を守り、市場の変化に対応することだった。リーダーは従業員が理解してくれると期待した。

多くの組織の意思決定者が見誤ったのは、そうした判断が雇用者と被雇用者の関係をどう作り替えるかという点だった。その変化の証拠は、いまや企業社会のあちこちで目に見える。

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従業員が導き出した結論

1980年から2008年にかけて、確定給付型年金制度に加入する民間の賃金・給与労働者の割合は38%から20%に低下した。同じ期間に、確定拠出型年金のみに加入する民間の賃金・給与労働者の割合は8%から31%に増加した。

その後、確定給付型年金を提供していた雇用主は給付の積み立てを凍結し、新規従業員への制度適用を打ち切るようになった。この転換は雇用の取引条件を根本から変えた。かつては主として雇用主の責任だった老後の保障は、次第に従業員側へ移っていった。

2023年3月時点で、民間産業の労働者のうち保証された退職給付にアクセスできたのは15%で、67%は確定拠出型制度に依存していた。

同時に、役員報酬は劇的に増加した。1965年、CEOの報酬は一般的な労働者の約21倍だった。2024年までに、その比率は281対1にまで拡大した。役員報酬は、潤沢な資金力を持ち、報酬に上限を設けない企業が、トップ人材をめぐって市場で競争する現実を反映していた。

擁護し得る理屈としては、確定給付型制度は実際に高コストであり、長期的なバランスシート上のリスクを伴う、というものだった。長寿化への対応を支える政策変更を求めて議会に働きかける代わりに、負担は従業員へ移された。

これらの動きを総合すると、従業員が雇用関係を解釈する枠組みはより大きく変化した。従業員は、年金に関する開示、再編の発表、役員報酬報告、レイオフを別々の出来事として体験するわけではない。組織が人をどう評価しているかをめぐる、より大きな物語の一部として体験する。

従業員が繰り返し導き出した結論はこうだ。雇用を投資と取り違えるな。

誤った前提

こうした意思決定の多くを支えていた前提は、雇用そのものが忠誠心を維持するのに十分だというものだった。雇用が安定、昇進機会、一定の長期的保障を提供するのだから、労働者はエンゲージメントを保ち、投資し、コミットし続けるはずだ、と。賃金と労働の基本的な取引が、生産的な職場に実際に必要とされる裁量的努力、組織内の知識共有、そして組織コミットメントを生み出すはずだ、と。

人は信頼していない組織のために自発的な努力をしようとは思わない。自分を切り捨てると予想される組織と知識を共有しようとは思わない。取引的だと感じる関係に全力を注ごうとは思わない。

振り返れば、それは人間心理に関する重大な見誤りだった。

問題はここにある、とMBO PartnersのCEO、マイルズ・エバーソンはFast Companyで主張している。そもそも忠誠心の話ではなかったのだ。

「従業員の忠誠心について長く語ってきた結果、かつて労働者と雇用主の間に存在した結びつきが、双方に現実的な見返りをもたらす社会契約に基づいていたことを、私たちは忘れてしまった」

雇用主と従業員の期待が変わったのなら、しばしば批判の対象となる労働者の行動は、従業員の失敗ではなく、過去数十年にわたり従業員が受け取ってきたメッセージの合理的で予測可能な帰結なのかもしれない。

組織はしばしば、忠誠心の低下を従業員側の問題として解釈した。なぜ従業員はコミットしないのか。なぜ辞めるのか。なぜ選択肢を手元に残したがるのか。

多くの企業が見落としてきたのは、雇用関係が双方向に機能するという点である。給与は労働を確保するかもしれないが、コミットメントには常にそれ以上のものが必要だった。

おそらく最も根本的な問いはこうだ。雇用がますます取引的なものと見なされるようになったとき、何がコミットメントを支えるのか。

forbes.com 原文

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