リーダーの役割を担うようになったAI
リーダーの大半は、AIをサポートツールとして使うことに、すでに慣れ親しんでいる。その一方で、これまで人間のリーダーが担ってきた基本的なタスクを肩代わりしようとするAIリソースが増えている。
例えば、「世界初のAIマネジャー」をうたうSkylar(スカイラー)は、マーケティングキャンペーンに関するライブデータをモニターして、自律的に戦略を調整し、人員や予算、他のAIツールを連携する機能を持つ。この場合、AIエージェントが日常的な業務遂行を肩代わりしてくれるので、人間のリーダーが目にするのは、より高いレベルの決断を必要とする案件のみだ。
人材採用の業務では、「Eightfold.ai」をはじめとするツールが、リーダーと、求人案件への応募者をつなぐ仲介役として機能している。Eightfold.aiは、採用プロセスの初期段階を取り仕切り、採用条件に最もマッチしている応募者をピックアップする。その後のプロセスは人間のリーダーが受け継ぎ、最終判断を下すことになる。
また、「FlexOS」は、AI生成のテンプレートや事例を用いて、大きなプロジェクトを小さなタスクに細分化し、リーダーをサポートする。これがあれば、リーダーにとっては、アクションプランやイニシアチブの策定がぐっと楽になるはずだ。
これらのツールをはじめとするユースケースでは、AIは、単に自動化されたタスクを完了するという、これまで自らに課されてきた枠を越えつつある。特定のパラメーターの範囲内では、AIはすでにれっきとしたリーダーになっているのだ。
こうなると、人間のマネージャーは、「レベルの低い」管理タスクにあまり時間をかけなくて済むようになり、大きな戦略や、本当の意味で対面でのやりとりを必要とする活動に集中する自由を得られる。
ただし、ここまで挙げてきたものも含めて、さまざまなAIツールを選び導入する過程において、「これであればたちまち解決できる」というようなオールマイティなアプローチがないことは留意しておきたい。
実際、会社の現行プロセスに、どのツールが最大の価値をもたらしてくれるかを特定するには、人間のリーダーによる決断が必須だ。さらに、これらのツールが自分たちの仕事にどう組み込まれていくのかを配下のチームに伝えることも、リーダーの役割になるはずだ。


