働き方

2026.06.19 09:15

離職理由の首位が報酬から交代、給料よりワークライフバランスを求める傾向

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日本の働き手が会社を離れる理由として、3年連続トップだった「報酬」が初めて首位を明け渡した。代わりに浮上したのは、制度の有無ではなく日々の実感としてのワークライフバランスだ。

人材サービスのランスタッドが国内の18歳から65歳までの4464人を対象に実施した調査が、その実態を浮かび上がらせた。

離職に向かうのは制度より実感

離職を考える理由として「ワークライフバランスの改善」を挙げた人は33%で、「不十分な報酬」(31%)を抜き初の1位となった。日々の実務で心身の回復や柔軟な働き方が確保されていないと感じたとき、人は動くようだ。

ただし、会社を選ぶ段階では話が変わる。企業選びの条件として最も重視されるのは「魅力的な給与と福利厚生」(59%)で、「ワークライフバランス」(49%)を上回り例年首位のままだ。ところが現在の勤務先への評価では、給与・福利厚生は7位にとどまる。

入る前に最も重視したものが、入った後に最も応えてもらえていないという非対称が、じわじわと離職意向を押し上げているようにも見える。

世代で違う離職の引き金

企業に求める条件や離職理由は、世代によって大きく異なる。「雇用の安定」を重視する割合はX世代で53%に達するが、Z世代では38%にとどまる。若い世代は会社に守られることより、学習と成長を通じて自身の市場価値を高めようとするため、安定の定義そのものが上の世代とずれているようだ。

離職の引き金となるワークライフバランスへの感度も、世代間で濃淡がある。ミレニアル世代が36%と最も高く、Z世代(30%)、X世代(26%)の順で続く。若い世代ほど高いわけではなく、働き盛りのミレニアル世代が全体の数字を引き上げている構図だ。

Z世代が離職を考えるとき、より前面に出るのは報酬への不満で、上の世代は仕事内容や職場の雰囲気の変化を重く見る傾向がある。

日本の転職市場は依然として流動性が低く、2026年上半期に実際に転職した人は7%にすぎない。だが、働き手が企業に求めるものは変わりつつある。報酬だけでは足りず、ワークライフバランスの実感と成長の機会を提供できない企業は、いずれ若手が企業を選ぶ際の選択肢にも入らなくなっていくかもしれない。

【調査概要】
調査対象:日本国内の18歳から65歳までの学生・就業者・非就業者4464人
調査期間:2026年1月
調査方法:オンラインアンケート

プレスリリース

文=池田美樹

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