サービス

2026.06.16 10:00

メタがAI検索ツールを公開、年間1.6兆円の増収をもたらす可能性

daily_creativity - stock.adobe.com

daily_creativity - stock.adobe.com

米IT大手Meta(メタ)が米国時間6月15日に発表した一連のAI(人工知能)搭載の新機能により、ユーザーはフェイスブックを検索エンジンやコンテンツ生成ツールとして利用できるようになる。この取り組みが軌道に乗れば、メタに年間100億ドル(約1兆6000億円)超の収益をもたらす可能性があると、モルガン・スタンレーのアナリストは述べている。

メタは米国時間6月15日、フェイスブック検索内で「AIモード」の提供を開始した。これにより、検索クエリに対してMeta AIを用いて回答し、「従来の」検索結果一覧を表示するのではなく、グループやリール全体の公開コンテンツから引き出した答えを返すと、同社は説明している。

この検索ツールは、メタが4月に発表したAIモデル「Muse Spark」を基盤としている。これは、元Scale AI CEOのアレクサンドル・ワンが率いるMeta Superintelligence Labsが開発した最初の主要モデルでもある。

モルガン・スタンレーのアナリスト、ブライアン・ノワクによれば、この新ツールが10億人のユーザーを維持し、その日次検索クエリのうちわずか10%を収益化できれば、メタにとって年間100億ドル超の収益を容易に生み出し得るという。10億人は、フェイスブックの世界全体の月間アクティブユーザーのおよそ3分の1に当たる。

米国時間6月15日の展開には、AI支援による写真・動画編集機能も含まれる。具体的には、コラージュの切り抜きテンプレート、動画のトランジション効果、写真内の服装や髪形、アクセサリーを変更できる写真プリセットなどである。

メタ株は米東部時間米国時間6月15日午後2時45分時点で約5%上昇し、595ドル弱で推移した。ただし、年初来ではなお約8%下落している。

現時点でまだわかっていないこと

メタの新たなAIモードが、検索結果をどのように取得しているのかという点だ。同社は、「グループやリールのような当社アプリ全体で人々が公開で発信している内容に基づいた回答を提供する」としているが、アルゴリズムが情報源をどのように評価しているのか、また長年フェイスブックを悩ませてきた誤情報にどう対処するのかについては、具体的に説明していない。Forbesは追加情報を求めてメタに問い合わせている。

メタは長年にわたり、フェイスブック、Instagram、WhatsApp、Messenger全体にMeta AIアシスタントを組み込んできたが、米国時間6月15日の発表は、同社がAIをフェイスブック独自の検索バーの直接的な代替として位置づけた初めての事例であり、グーグルとの競争をより直接的なものにする。

メタが独自の検索エンジン開発に取り組んでいることは2024年10月に初めて報じられたが、この取り組みが一般のフェイスブックユーザーの前に姿を現したのは今回が初めてだ。

より広いAI業界の文脈では、メタは主力のLlama 4 AIモデル群の失敗を受けて競合各社に後れを取り、オープンソースAI戦略を大幅に放棄するに至った。その後同社はScale AIに143億ドル(約2兆2900億円)を投資し(その中にはワンの採用も含まれる)、独自のクローズドソースAIシステムであるMuse Sparkを立ち上げた。メタの巨額のAI投資にもかかわらず、市場の反応は鈍かったが、ノワクはこの新たなAI検索ツールが流れを変える可能性があると主張している。

SEE
ALSO

テクノロジー > AI

メタの株価が急騰、AI競争の切り札「Muse Spark」を発表

forbes.com 原文

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事