エヌビディアのCEO、ジェンスン・フアンが2026年6月1日、台北で開催されたComputex 2026の基調講演で「RTX Spark」ノートPCを紹介した。また、Windowsマシン向けの強力なノートPC用チップを発表し、人工知能を統合した次世代コンシューマーPC市場での存在感を示した。
フアンが台北で発表した2つのチップは、インテルとAMDを真正面から狙い撃ちするものだった。だが市場が反応したのは、そのうち1つだけである。
発表時インテル株は6%下落、AMD株も5%下落した。反応を引き起こしたのは「RTX Spark Superchip」だった。これはエヌビディアがメディアテックとマイクロソフトと共同開発したArmベースのノートPC用プロセッサーだ。Blackwell GPUとCPUを単一パッケージに統合し、今秋にはプレミアムWindowsマシンに搭載される(CNBC)。
一方、エヌビディア株は約4%上昇した。筋書きは分かりやすい。エヌビディアがついにPC市場に本格参入し、30年間そのシリコンで商売をしてきた企業が打撃を受けたという構図である。
だが、ほとんど値動きに表れなかったもう一方のチップこそ、実は重要だ。エヌビディアは「Vera」と呼ぶ自社CPUをAIサーバーの中核に据えた。AIサーバーこそが、実際にインテルとAMDの収益を支えているビジネス領域である。
エヌビディアにとって、30年間、サーバー用プロセッサは「購入する製品」だった。だが6月1日、エヌビディアは、それを、自社設計システムの一部として提供する「部品」へと変え始めた。



