キャリア

2026.06.16 12:30

これからのキャリア形成に必要なのはAI資格よりも「適応力」と「主体性」

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AI時代のキャリアで最も重要なスキルとは

「AIに仕事を奪われる」と聞いた時の自然な反応は、正しい方向を探そうとすることだ。プログラミング言語のPythonを学ぶ。AIの基本に関する資格を取る。プロンプト・エンジニアリングの講座を修了する──これらはどれも悪くない助言だが、こうした助言は、現在の課題は情報の問題だと考えている。まるで問題は、十分に知識がないことだけであるかのように。

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しかし、AIに仕事を奪われると不安を覚え、急変する労働市場でも通用していく力を維持したいなら、新たなツールを学ぶだけが解決策ではない。優位に立つ労働者が身に付けようとしているのは、「キャリアの主体性」、つまり、他の人から「すべきこと」を指示される前に、自ら行動を起こそうとする姿勢だ。

スキル向上というと、これまでは、安定した目的地が存在することが前提だった。しかしAIの時代では、目的地そのものが変わり続けるため、絶えず適応する力が必要となる。

では、AIによって解雇されたり仕事を奪われたりするのではないか、変化する労働市場で自分は通用し続けられるのか、と不安を抱く労働者は、どうすればいいのだろうか。その答えは、いくつかの実践的な行動を通じて、キャリアの主体性を身に付けていくことにある。

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AI時代に価値を生み出すには

解雇されると、次に狙うべき職種は何かという疑問が真っ先に頭に浮かぶ。とはいえ、肩書や職種は当てにならなくなっている。それよりも、「自分の専門知識が価値をもつのはどの分野か」、そして「その価値を提供する方法は、AIによってどう変わっていくのか」と問うべきだ。

組織はこれからも、優秀な人材を引きつけ、顧客にサービスを提供し、仕事を連係させ、情報を分析し、判断を下していかなくてはならない。その上で、あなたがもつ専門性は、最適な問いを投げかけ、思い込みや仮説に異議を唱え、プロセスを再設計し、ツールが出力したアウトプットを理解するための力になる。

ただし、多くの労働者はここで行き詰まってしまう。なぜなら、未来とは、これまでにない全く新しいスキルを持った人たちだけの世界だと思い込んでいるからだ。しかし実のところ、組織が必要としているのは、ビジネスを理解し、新しいツールを既存の課題解決に応用できる人材だ。よって、自分がすでに理解している業務を起点にして、AIがその業務をどう変えていくのかを知ることの方が、より現実的だし、より効果的なことも多い。

優秀な人材について理解しているリクルーターなら、AIを活用して、新しいリスクを招かずに、より的確に候補者を探し出すことができるかもしれない。チームの意思決定プロセスを熟知しているプロジェクトマネージャーなら、AIを活用して、報告業務を自動化し、合意形成により多くの時間を充てることができるかもしれない。

肩書や職種ばかりを気にするのはやめよう。その代わりに、自分の専門知識はどんな固有の価値を生むのかに集中しよう。自分が問い方を知っている疑問や、疑い方を知っている前提に集中しよう。組織が行う意思決定を助けよう。そうした専門知識の価値が失われることはない。AIは、あなたがそれをどう応用するかを変えるだけだ。

「通用する人材であり続ける」とはつまり、自分の分野で使われているツールやワークフローを、AIがどう再構築していくかを十分に理解した上で、自分の専門知識と新たな働き方をうまく統合することにほかならない。

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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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