大量監視と自律型兵器で戦争省(国防総省)と対立、提訴に発展
AnthropicのAIをペンタゴンが使用できるかどうかをめぐり、CEOのダリオ・アモデイは3月、特に大量監視と自律型兵器に関して戦争省(国防総省)と注目を集める対立を繰り広げた。緊迫した応酬の末、政府はAnthropicを「サプライチェーンリスク」と認定した。軍と取引するいかなる企業にとっても致命的な打撃となり得る。Anthropicはその後戦争省を提訴し、裁判官はこの認定に差し止め命令を出した。
Fableの安全対策以外にも、スミスはForbesのインタビューで複数のテーマに触れた。
戦争省の件は上場企業であればより複雑になっていたかと問われると、スミスは明言を避けた。「それは水晶玉の話だ」と彼は言う。「非常に複雑な状況だった。上場企業であろうとなかろうと、常に非常に複雑な状況だと思う」。
SECに目論見書を提出、上場後も安全性ミッションは不変とスミス
同社は先月、米証券取引委員会(SEC)にS-1(新規公開株の登録届出書)を秘密裏に提出した。だが、計画するIPOの時期について、スミスは語らなかった。ただし、上場して株主からの圧力にさらされるとしても、同社が掲げるAI安全性のミッションと矛盾しないと強調した。「ダリオや他の共同創業者が、安全、信頼、そしてその中核ミッションに集中し続けることにコミットしている点に疑いはない」と彼は述べた。「率直に言えば、IPO後の決算説明会で最大の問いになるのは、AIの普及(diffusion)がより広い経済の中でどう進んでいるか、だと思う」。
スペースXのColossusで稼働、年額約2.4兆円を支払う
ただしスミスは、イーロン・マスクのスペースXとの取引について語った。スペースXは6月12日、史上最大規模のIPOで上場した企業である。この取引は、Anthropicが自社モデルをスペースXのスーパーコンピューター「Colossus」(コロッサス)上で稼働させるというものだ。
スペースXのS-1によれば、契約の一環としてAnthropicは2029年まで年額150億ドル(約2.4兆円。1ドル=160円換算)をスペースXに支払う。「経緯としては、我々は常に計算資源の調達先を多様化したいと考えている。そしてスペースX側も、その計算資源を誰が使うかを多様化したいと考えていた。その交点が完璧だった」とスミスは言う。「本当に、本当に、本当に、本当に速くまとまった」。
同社を「邪悪」と非難したマスクとの意外な取引
それでも、Anthropicとマスクは意外な取り合わせでもある。2月、マスクはXで同社を「邪悪」かつ差別的だと非難した。「率直に言って、Anthropicが最終的にMisanthropic(人間嫌い)になるという避けがたい皮肉から逃れる方法はないと思う」と彼は書いた。「その運命は社名を選んだ時点で決まっていた」。
スミスは今やそうしたコメントを意に介さない。「私は一般的に、Xや他のフォーラムに投稿されたことではなく、実際に同じ部屋にいて、実際の会話の中で人が言うことに反応する」と彼は言う。「だから、目の前のことに対処するだけだ」。彼は、契約交渉の場に文字どおり同席していたわけではないとも明確にした。交渉に当たったのはAnthropic共同創業者のトム・ブラウンとCFOのクリシュナ・ラオだという。


