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2026.06.15 17:00

幸せは感情ではなく「システム」 心理学者が解説、ずっと続く幸福を生む5つの習慣

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習慣2:自分の時間を守る

現代社会は「生産性のパラドックス」の上で回っている。人々はより多くを稼ぎ、より多くを蓄えているにもかかわらず、常に時間に追われているように感じているのだ。近年の行動科学における最も重要な洞察の1つは、この「時間の貧困」という感覚こそが、幸福感を蝕む最も厄介なものの1つであるという点である。

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ハーバード・ビジネス・スクールの研究者であるアシュリー・ウィランズは、この現象を深く追跡している。彼女の研究によると、慢性的な時間の貧困(日々の生活に追われ、時間に急かされ、自分の時間を自分でコントロールできていない状態)を感じている人は、人生の満足度やポジティブな感情、メンタルヘルスのすべての指標において、一貫して低い数値を記録している。

逆に、お金を使って「時間を買い戻す」こと(家事を外注する、利便性にお金を払う、面倒な義務をシンプルにするなど)は、同じ金額を物質的なモノに費やすよりも、高い幸福感につながることが分かっている。

他の研究もこの事実を裏づけている。『Proceedings of the National Academy of Sciences(PNAS)』に掲載された2017年の重要な研究では、モノを買うことよりも時間を買うことを優先する人の方が、人生の満足度が著しく高いことが判明した。それにもかかわらず、実際にこの選択を実行できている人は驚くほど少なく、私たちはお金や時間の配分において、構造的な計算違いを犯していることがうかがえる。

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したがって、次に金銭やキャリアに関する重大な決断を下すときは、「どれくらいの収入になるか」だけでなく、「自分の時間と自由がどれほど犠牲になるか」を自問してほしい。十分な時間があり、それを自分の意思で使えるという感覚、すなわち「時間の豊かさ」は、お金で直接買うことはできなくても、お金を使って買い戻すことができる、幸福のための貴重な資源なのだ。

習慣3:自分を成長させる経験を求める

充実した人生を送るための従来のモデルでは、「幸福」と「人生の生きがい」の2つが重視されてきた。しかし、『Psychological Review』に掲載された2022年の画期的な研究は、これまでの構図を大きく塗り替える第3の次元を提示した。それが「心理的な豊かさ」である。

心理的に豊かな人生とは、必ずしも平坦で心地よいものとは限らない。それは、新鮮さ、複雑さ、自己の成長、そしてものの見方をガラリと変えるような経験によって特徴づけられる。旅に出ること、クリエイティブな課題に挑むこと、新しい学び、あるいは、あえて不自由な環境に身を置くといった経験は、目先の快適さを最大化するものではないかもしれない。しかし振り返ってみたときに、深みがあり、変化に富んだ、生きるに値する人生だったという実感をもたらしてくれる。

複数の国を対象とした異文化間研究において、研究者たちが「どのような人生を歩みたいか」と尋ねたところ、かなりの割合の人々が、単に幸せな人生や意味のある人生よりも「心理的に豊かな人生」を選んだ。これは、それが人間にとって真に独立した普遍的な願いであることを示している。

この知見は、きわめて実践的な意味合いを持っている。常に快適さだけを求めて最適化を図っている人は、何年も経った後に、自分の記憶がひどく薄っぺらで、他人のものと見分けがつかないことに気づく場合が多い。一方で、課題や困難、あるいは未知の経験を拒まない人は、みずからの内面に豊かな「記憶の引き出し」を蓄積していくことができる。

この習慣を実践するために、月に1度は自分を一歩外へと押し出すような経験を生活に組み込んでみてほしい。それは、未知の体験でも、骨の折れる挑戦でも、あるいは自分の価値観を揺さぶるようなことでも構わない。目先のささやかな不快感は、人生の終わりに振り返った際、豊かに生きたと実感するための必要経費なのだ。

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翻訳=江津拓哉

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