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テクノロジー

2026.06.15 12:00

量子コンピューターの壁は理論でなく「量産」、設計と製造が分離した大規模生産の産業へ

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ジョン・コーツィア(著者):大きな視点から伺います。何をしようとしているのですか。今回の新たな取り組みとは何でしょうか。

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ニコラス・サージェント:Quantum Technology Solutionsは、量子研究を「製造できる現実」へと変えるための事業です。業界が直面する最大の障壁は、量子コンピューティングのビジョンではありません。再現性のあるプロセスと信頼できるサプライチェーンによって、量子デバイスを大規模に生産する能力です。GlobalFoundriesは、そのギャップを埋めるために必要な能力と基盤技術を何年もかけて築いてきました。この新事業では、それらの能力を量子エコシステム全体に開放し、PsiQuantum、Quantinuum、Diraq、Equal1、Quantum Motionをはじめ、複数の量子ビット方式にまたがる顧客やパートナーと協業していきます。

コーツィア:これは量子コンピューティングの現状について何を物語っているのでしょうか。私たちは今、転換点にいるのでしょうか。

サージェント:はい、業界は転換点にあると考えています。長年、量子ハードウェアは主に研究環境の中で育まれてきましたが、求められる複雑さは、研究室で現実的に拡張できる範囲を超えつつあります。量子ビット数とエラー率の要件は、もはや製造を起点に発想すべき水準に達しています。100万量子ビットのシステムは研究室では作れません。だからこそ私たちは、量子向けに最適化した自社の半導体技術について明確な製造化の道筋を整えることで、この課題に取り組んでいるのです。

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コーツィア:量子プロセッサーを、CPUやGPUと並ぶ将来のHPC(ハイパフォーマンス・コンピューティング)の基盤レイヤーになぞらえていますね。それが現実になる時期について、どうお考えですか。

サージェント:CPUとGPUは、この10年のハイパフォーマンス・コンピューティングを定義してきました。今後を見据えると、量子処理装置(QPU)は次の主要なコンピューティング基盤の一角を担うと見ています。実用規模の量子コンピューティングへの道を進む中で、システムの量子ビット数は今後3〜5年で数桁規模で増えると予想しています。GFは、QPU、制御IC、相互接続部品を再現性のある製造フローでフルシステムのアーキテクチャーへと組み上げるための、装置と技術の専門知識を提供します。

コーツィア:政府による出資は……興味深いですね。なぜ受け入れたのですか。また、それによって御社の選択肢が制約されることはありませんか。

サージェント:GFは、米国内に量子製造基盤を確立することの国家的・経済的な重要性を認識しています。これこそ米国の製造業リーダーシップを体現する取り組みであり、私たちはその中心的な役割を担っています。

米政府からの出資は、量子を含むGFの技術ポートフォリオ全体にわたる戦略と、ニューヨーク州およびバーモント州の製造拠点の重要性に対する、長期的な信任の証だと受け止めています。

コーツィア:3億7500万ドル(約601億円)は、おおまかに何に使われるのですか。

サージェント:商務省のCHIPS研究開発室は、Quantum Technology Solutionsの構築を加速することを目的として、3億7500万ドル(約601億円)の新たな助成金を授与しました。これは、GFが2024年に受けたCHIPS関連の支援に上乗せされるものです。

大枠としては、実用規模の量子システムに不可欠な製造プラットフォームと製造能力に充てられます。具体的には、極低温CMOS(極低温環境で動作する半導体回路技術)、複数の量子ビット方式にまたがるQPU製造、そしてそれらのシステムを1つに統合するために必要な極低温・超伝導のヘテロジニアス相互接続(異種チップ間の接続技術)です。この助成金は、GF自身の複数年にわたる投資と、すでに確保している顧客との契約に加わる形で、これらの技術の量産認定を加速するための資金となります。

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翻訳=酒匂寛

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