15日以内や30日以内の売却で、次のIPO参加が制限される可能性
ペナルティは会社によって異なる。Robinhoodは、配分されたIPO株式を30日以内に売却した顧客は、60日間、新規IPOの配分を受けられなくなる可能性があるとしている。SoFiでは、30日以内の売却は初回の違反で、以後のIPO提供から180日間の停止となり、取引開始から120日目より前の売却には50ドルの手数料を課す可能性がある。違反を繰り返せば停止期間は長くなり、複数回の違反で永久停止となる。
Fidelityは、暦日で最初の15日以内にIPO株を売却した顧客はフリッピングとしてフラグが立つ可能性があり、その行動が繰り返されれば制限を受け得るとしている。E*Tradeは、30日以内に売却した顧客は今後の公募への参加に上限が課される可能性があるとしている(Charles Schwabは例外で、明確な反フリッピング方針を設けていない)。
スペースXは個人配分が突出して多い
スペースXの場合、非常に多くの株式が個人投資家の口座に配分されると予想されるため、リスクはより高くなる。リッターによれば、個人投資家が受け取るのは、通常はIPO全体のうちごく小さな部分にすぎない。実際、スペースXの公募では、過去10年にわたる多くのIPOで個人投資家が受け取った株数を合算したものよりも、より多くの株式が個人の手に渡っても驚かないという。
投資家がそれを気にすべきかどうかは別の問題である。
初日高騰後のリターンと、次のIPOに参加するチャンス
歴史的に、IPOは取引初日に上昇することが多い。運用資産300億ドル(約4.8兆円)超の手数料型登録投資顧問会社HB Wealthの最高投資責任者、ジーナ・マーティン・アダムスは、その後1年間でより控えめなリターンにとどまるケースが多いと指摘する。
リッターも同様に、初日に急騰した銘柄が上昇を続ける保証はないと言う。
「どれくらい早く売れるかに制限があるとして、それがどうしたというのか」と彼は言う。
近いうちに別のIPOに参加するつもりがない投資家にとって、一時的な制限はさほど問題にならないだろう。だが、次の大型上場の波に乗ることを望む投資家にとって、アクセスの維持は後回しにすべきではない。
IPO市場は回復、次の候補はOpenAIとAnthropic
米国では2021年に397件のIPOが1424億ドル(約22.78兆円)を調達した後、2022年には活動が71件まで落ち込んだ。その後、市場は徐々に回復し、2023年は109件、2024年は150件、2025年は202件となっている。OpenAIは最近、IPOの可能性に関連する非公開の計画を開示した。投資家はAnthropicのような他のAIラボによる将来の上場についても引き続き思惑を巡らせている。
これらの企業はいずれも、個人投資家向けの幅広い配分計画を発表していない。また、仮に最終的に上場したとしても、個人投資家が株式を受け取れる保証はない。
スペースXの配分を受ける投資家にとって、判断はシンプルなトレードオフに帰着するかもしれない。株価が跳ねたらすぐに利益確定するのか。それとも、次に何が来ようとも、順番待ちの列に残るのか。


