北米

2026.06.12 11:30

W杯いよいよ開幕、世界のサッカーファンの間には米政府への警戒感も

サッカーW杯2026決勝戦の会場となる米ニュージャージー州イーストラザフォードのメットライフ・スタジアム。2026年6月9日撮影(Marc Atkins/Getty Images)

2025年1月の就任以来、ドナルド・トランプ大統領は移民、抗議デモ参加者、人権活動家、トランスジェンダーの人々、そして市民社会を標的にしたキャンペーンを展開してきた。

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覆面・私服の連邦捜査官が覆面車両で有色人種のコミュニティーに乗り込んでは、そこに暮らす人々の自宅や自家用車内、裁判所や学校の近く、路上や職場などで、恣意的に、時には暴力的に身柄を拘束する様子を、世界は目の当たりにしてきた。

国際人権NGOヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)の調査で、今大会中にファンやスタッフらが直面するリスクが明らかになっている。第2次トランプ政権の発足以降、HRWはICEによる市民射殺事件が起こったミネアポリスやW杯開催都市のロサンゼルスでの移民取締り活動において、人種を理由にしたプロファイリングや過剰な武力行使が行われてきたのを記録してきた

米政府の公式データを分析したところ、米国内のW杯開催都市・全11市の市域内で、2025年1月20日~26年3月10日の期間に少なくとも16万7000人がICEに拘束されたことが判明した。ICEはこれまでに米国籍の抗議デモ参加者2人を射殺したほか、今年に入って少なくとも19人が移民収容施設内で死亡している。

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サッカーファンも例外ではない。W杯決勝戦の開催地であるニュージャージー州のメットライフ・スタジアムで昨夏、1人のサッカーファンの男性がICEに拘束された。この男性は難民認定申請中の亡命希望者で、10歳と14歳の子供たちを連れてFIFAクラブW杯の決勝戦を観戦に訪れていた。ところが、試合前に駐車場で家族写真を撮影するのにおもちゃのドローンを使っただけで警察に逮捕され、ICEに引き渡され、3カ月間拘束されたのち国外退去処分となった。子供たちはサッカーの試合を楽しむどころか、手錠をかけられた父親が連行されるのを目撃するはめになったのだ。

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翻訳・編集=荻原藤緒

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