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2026.06.12 07:30

スペースXがいよいよ上場へ 「一世代に一度」の巨大IPOラッシュ、投資家のチャンスとリスク

Ogulcan Aksoy - stock.adobe.com

こうした傾向は投資家にとってプラスとマイナスの両面がある。一方では、いまではもうIPOをする頃には、アーリーステージ(初期)企業に特有のリスクがおおむね消えている。他方で、株価の値上がり余地のかなりの部分も失われている。スペースXとアンソロピック、オープンAIの場合も、初期から支えた投資家たちがすでに莫大な富を手にしている。

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押さえておくべき数字

スペースXとアンソロピックに関する数字をあらためて簡単に見ておこう。

スペースXはIPOの公開価格を1株135ドルに設定し、時価総額1兆7500億ドル(約281兆円)を見込んでいる。新規の株式発行で750億ドル(約12兆円)の調達を予定しており、史上最大のIPOになる見通しだ。

これらの金額については妥当でない思う人もいるかもしれないが、そう断じる前に考慮すべき数字もある。スペースXは2025年、地球軌道へ送られた全ペイロードのうち質量ベースで83%を担った。同社の衛星通信サービス「Starlink(スターリンク)」の有料契約者数は、いまでは1200万人を超える。同社によれば、スターリンクの累積通信容量は2019年のほぼゼロから現在は600Tbps(テラビット毎秒)超に拡大しており、過去1年半に急増している。

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スペースXのAI(人工知能)部門については、IPOの主幹事である米ゴールドマン・サックスが、現在は約32億ドル(約5100億円)の売上高が2030年には約100倍の3220億ドル(約51兆7000億円)に増えるとの予測を示している。筆者はこれを予測というより希望的観測と受け止めているが、そこからは投資家向けにどのようなストーリーが展開されているのかもうかがえる。

アンソロピックの成長ストーリーは、スピードの面でもっと驚異的かもしれない。同社の年換算売上高は2025年7月時点では40億ドル(約6400億円)だったが、同年末には90億ドル(約1兆4000億円)に拡大した。さらに、2026年5月にはなんと470億ドル(約7兆5000億円)に達している。

アンソロピックの企業価値は直近の資金調達ラウンドで9650億ドル(約155兆円)となり、オープンAIの8520億ドル(約137兆円)を追い抜いた。また、米企業数万社の決済データを追跡するランプによると、アンソロピックの「Claude(クロード)」は4月、企業の導入率でオープンAIの「ChatGPT」を初めて上回った。クロードを契約している企業は全体の約34%、オープンAIのサービスを契約している企業は約32%だった。

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