ドナルド・トランプ大統領は米国時間6月10日、米国はイランとの和平合意に「近づいている」としつつも、本日もイランを再び「激しく攻撃する」とも述べた。このわずか数時間前には、イランが交渉を長引かせているとして、「代償を払うことになる」とも語っている。
10日に大統領執務室で記者団の取材に応じたトランプは、米国は「本当に合意の寸前まで来ているが、彼らは言い訳を続けて時間を引き延ばし、我々をバカにしている」と述べ、自身の前任者たちを「極めて愚かな大統領たち」とけなした。
トランプはこれに先立つ同日の朝にもイランを激しく非難しており、「口先だけで行動が伴わない」と主張した。さらに、イラン軍の大部分はすでに壊滅しているとも改めて強調した。これは2月28日に紛争が始まって以来、彼が何度も繰り返してきた主張である。
この発言の数時間前、ホルムズ海峡付近で米軍の攻撃ヘリコプター「アパッチ」がイラン側に撃墜されたとされる件を受け、米国はイランへの報復攻撃を開始していた。なお、ヘリの乗組員はその後すぐに救助されている。
AP通信の報道によると、イランはこれに対抗し、ヨルダン、バーレーン、クウェートにある米国の拠点を標的にミサイルやドローンによる報復攻撃を実施した。ただ、各国軍はこれらの攻撃について、いずれも防空システムによって撃墜したと発表している。
その後の投稿で、トランプは米軍によるホルムズ海峡の海上封鎖を「海戦史上、最も成功した海上封鎖だ」と自賛し、この封鎖措置がイランを「破綻国家」へと追い込みつつあると主張した。
2回目の投稿を締めくくるにあたり、トランプは「アッラーに賛美あれ」という言葉を添えた。これは、彼が復活祭の日曜日に行った悪名高く、かつ露骨な脅迫の中で口にした奇妙な発言の繰り返しである。このメッセージの中でトランプは、イランの人々に対し、現在米国がまさに海上封鎖を行っている最中の航路を指しながら、「狂った野郎ども、あの忌々しい海峡を開放しろ。さもなければ地獄を味わうことになるぞ」と要求した。
10日に記者会見に応じたトランプは、自身の突きつけた条件で和平合意に署名するようイランに改めて迫った。「彼らは合意に署名すべきだ。これは素晴らしい合意だ。イランに核兵器を保有する権利は一切与えない。実際、核兵器の保有を永久に完全禁止するものだ。それなのに、彼らはのらりくらりとかわすばかりで、一体何をしているのか分からない」「私はパキスタンの要請があったからこそ、彼らに猶予を与えてやったのだ」と語った。
ロイター通信が現地のテレビ放送での発言を引用して報じたところによると、イラン外務省のエスマイル・バガイ報道官は米国による攻撃を受け、外交交渉を継続できるかどうかを「再検討」すると述べ、「いかなる外交プロセスを進めるにも、最低限の安定した環境が必要だ」と指摘した。
4月に停戦が宣言されて以来、米国とイランは約2カ月間にわたり和平合意の交渉を重ねてきた。ここ数週間、トランプは何度も合意は目前であるとの主張を繰り返しており、さらには紛争を継続するための議会の承認手続きを回避する目的で、5月にはこの紛争がすでに「終結した」とさえ述べていた。



