ロシアの軍事ブロガーたちは、熱画像装置(サーマルイメージャー)とAI(人工知能)を搭載し、目標の顔を検出して高速の飛翔体を発射する新型FPV(一人称視点)ドローン(無人機)をウクライナ軍が使用している可能性があると警告を発している。ある動画には、ロシア兵がこうしたドローンから頭部への精密射撃を受けたように見える様子が映っている。兵士は倒れ、さらに別の動画で撃破が確認されている。
ロシア側の主張の真偽を確かめることは不可能なものの、これはドローンの進化の一段階として十分あり得るように思える。ウクライナは今年、FPVドローンをおよそ700万機生産することを目指している。AIによる誘導とふさわしい弾頭を組み合わせれば、これらのドローンはロシア軍の歩兵に対して前例のない規模の損害を与える可能性がある。
Russian sources claim Ukraine has begun using updated tactical FPV drones with combat AI, citing signs of auto-guidance on facial contours and a matching thermal trace loaded into the UAV’s onboard memory. #Ukraine pic.twitter.com/1pHEudwrEV
— NOELREPORTS 🇪🇺 🇺🇦 (@NOELreports) May 18, 2026
爆発成形弾を発射か
一般的なFPV攻撃ドローンは、装甲を貫通する成形炸薬弾頭(多くはRPG=携行型対戦車擲弾=弾頭を転用したもの)か、金属片を飛散させる破片弾頭を搭載する。これらはいずれも着弾時の衝撃で起爆する。だが、動画のドローンに搭載されていた弾頭はそのどちらでもなかったようだ。それは目標から20mくらい離れた空中で起爆しており、起爆点から着弾点まで、飛翔体が煙をたなびかせている。
これは爆発成形弾(EFP)の特徴である。一般的な成形炸薬弾は炸薬が漏斗(じょうご)状にくぼんだ形になっており、そこに金属製の内張り(ライナー)がはめ込まれている。炸薬を起爆させると金属ライナーが中心軸に向かって崩壊し、超高速の金属噴流(メタルジェット)となって噴出し、装甲を貫く。その一種である爆発成形弾では、より重い金属ライナーが空気抵抗の少ない弾丸状のメタルスラグ(金属塊)となり射出される(編集注:そのため「自己鍛造弾」とも呼ばれる)。
爆発成形弾は装甲に穴を開ける能力では通常の成形炸薬弾に劣るものの、射程はより長い。一般的な成形炸薬弾が目標から1m以内で起爆する必要があるのに対して、爆発成形弾の射程は数十mあり、なかには数百mに達するものもある。



