経済・社会

2026.06.11 08:15

蜜月演出した中朝の裏側 北朝鮮が人と軍の交流を報じない理由

luzitanija - stock.adobe.com

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中国の習近平国家主席が8日から9日まで訪朝し、北朝鮮の金正恩総書記と会談した。金正恩氏夫妻は空港で習氏夫妻を出迎えたほか、金日成広場での歓迎式典、首脳会談の後の晩餐会や記念公演など、最大限にもてなした。朝鮮中央通信は10日、習氏が金正恩氏に「訪問に満足した」などと記した感謝電を送ったと伝えた。

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肝心の首脳会談だが、各メディアが一斉に伝えたように、中朝両国営メディアは「朝鮮半島の非核化」に触れなかった。一部の韓国専門家は「中国は北朝鮮をカードとして、米国を牽制している」と分析した。

超大国の指導者がわざわざ赴く以上、中国には何らかの戦略的な目標があったはずだ。ただ、米中両国は5月の首脳会談で「建設的で戦略的な安定した関係」で合意している。米ホワイトハウスはファクトシートとして「米中両国は北朝鮮の非核化という共有目標を確認した」と伝えている。中国は詳細を明らかにしていないが、米国の説明に反論はしていない。

そうであれば、習氏の訪朝は、「北朝鮮を陣営に引き入れて米国に挑戦する」というよりも、「核問題で対立する米朝の関係に折り合いをつけ、北東アジア地域の戦略的な安定を目指す」ことに目的があったと考えられる。「非核化」に言及がないのは、「最終的な目標であったとしても非核化に触れることは許さない」という北朝鮮の抵抗があったことは容易に察せられる。ただ、米朝首脳会談の開催も含め、今後の外交について調整が進んでいるため、発表を控えたとも考えられる。もし、米国にとって前向きな動きがあれば、トランプ米大統領はすぐにSNSで何らかの反応を示すだろう。

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一方、あまりメディアで注目が集まらなかったが、中国国営メディアが報じたのに対し、北朝鮮国営メディアが伝えなかった点がある。習氏が会談で提案した「中朝関係を発展させるための四つのポイント」だ。人民日報によれば、習氏は「外交・法執行・軍事」分野での往来強化を主張。「両国は、国境の全面再開と民間航空・国際旅客列車の再開を、人的交流の拡大と相互交流の実現の機会と捉えるべきだ」とも訴えた。北朝鮮側はこうした点を報じていない。

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