ワニの暴力的な戦略が進化した理由
我々の目には、ワニの狩猟戦略は、度を越しておぞましいものに映る。しかし進化は、それがどう見えるか、慈悲深いか、ということに関心を持たない。進化が重視するのは効率の良さであり、その点、ワニは非常に効率的だ。
待ち伏せ型の狩りは、追跡に伴うリスクを抑えながらエネルギーを節約できる。水中で何時間もじっとしていることも、比較的エネルギーを使わずにすむ。いよいよ獲物が近づいてきた時、ワニは長時間の追跡を続ける必要がなく、爆発的なパワーを素早く発揮するだけでいい。
デスロールも、同様の理屈に基づいている。ワニは、咀嚼に適した歯を持たず、四肢を器用に動かして獲物を扱う能力もないため、大型の獲物を処理するのに別の方法を見つける必要があった。体を回転させる摂食方法は、その問題を見事に解決した。全身を使って回転力を発生させることで、ワニは、貴重な代謝エネルギーを消費する代わりに、物理的な力を利用して獲物を解体できるようになった。
進化の観点から見て、この戦略は驚くほどの成功を収めた。ワニの祖先は、数え切れないほど多くの他の生物種たちを消滅させた何度かの「大量絶滅」を乗り越えて生き残ってきた。劇的な気候変動や生態系の混乱などに耐えてきたのだ。そのボディプランが、進化の歴史のなかで非常に長期間にわたって変わらなかったのは、それが極めてうまく機能していたからだ。
獲物となる動物たちのほとんどは、陸上で戦い、逃走し、回避することに適した方向へと進化した。ワニは、戦いのルールを書き換え、獲物たちの適応が壊滅的に機能しなくなる環境へと彼らを追い込むことで勝利する。ワニが、自らの利点を生かせる水中に勝負を持ち込めば、大型哺乳類はうまく動けず、酸素不足に陥り、無防備になる。彼らは、ワニの回転力に対してほとんど抵抗する術を持たない。
だからこそ、ワニの悪名高い暴力が、我々の目には野蛮に見えたとしても、動物界においてそれは、洗練されたエンジニアリングが導き出した必然的な結果だと言えるのだ。そしてそれこそが、ワニがこれほどまでに不気味に感じられる理由かもしれない。デスロールという壮絶な光景を脇に置いたとしても、そこにはなお、客観的に見て恐ろしい存在が残る──すなわち、人類がまだ存在すらしていなかったはるか昔に、その戦略を完成させていた捕食者の姿だ。


