経営・戦略

2026.06.16 09:15

使うに使えない福利厚生、約6割が転職の際に重視するも運用には課題が

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福利厚生は、給与に加えて従業員の生活を支援するありがたい制度だが、その内容は企業によってさまざまだ。人によっては使いづらいものもある。福利厚生に関する満足度調査から、福利厚生の現状と課題が見えてきた。

SEOやウェブ広告事業などを展開するNEXER(ネクサー)は、福利厚生倶楽部中部と共同で、現在働いている300人の男女を対象に、「福利厚生制度の現状と満足度」に関する調査を実施した。それによると、勤務先に福利厚生があると答えた人は53パーセント。約半数の企業には福利厚生がないことがわかった。

福利厚生があると答えた159人を対象に、どのような福利厚生があるかを尋ねると、もっとも多いのが「健康診断・人間ドック補助」、続いて「住宅手当・家賃補助」、「レジャー施設や宿泊施設の割引などの余暇支援」などとなった。

そうした福利厚生に満足しているかを尋ねると、「非常に」と「やや」をあわせた満足している人は57.2パーセント。約4割は満足していない。理由を尋ねると、「使えないものが多い」、「会社で資格を取らないといけないときに費用を出さない」、「ほとんど使っている感じがしない」など、企業側と従業員の間に需要のミスマッチがあることがわかる。

また、福利厚生の利用頻度を聞くと、もっとも多いのが「たまに利用した(半年に1〜2回)」で、「ほとんど利用していない」と「まったく利用していない」が合計で54.7パーセントにものぼった。利用しない理由を聞くと、「パートでそんなに利用できない」、「使うタイミングがわからない」、「使える福利厚生が少ない」など、ここでも、せっかく制度があっても使いにくい現状が示された。

転職をするとして、福利厚生をどれほど重視するかという問いには、57パーセントの人が重視すると答えた。理由は「働くモチベを維持するため」、「信頼できる企業かがわかる」、「給料以外の部分でも生活を支えてくれたらと思うから」など、福利厚生は給与以外のメリットであるほかに、企業の信頼度を示す指標にもなっているようだ。

福利厚生の有無が、給与や勤務形態よりも優先されることはないだろうが、ほぼ同等の条件と言えることがこの調査で判明した。問題は、福利厚生を提供する企業側と従業員の間の意識の差だ。使えないのは無いのと同じ。企業の側は、使われない制度に費用をかけることになる。従業員も大いに期待するせっかくの制度を役立てるには、従業員の意見を聞くことも大切だろう。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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