OpenAI、アンソロピック、スペースXの3社がそれぞれ上場に向けて一斉に申請書類を提出した。上場により、一般の個人投資家もイーロン・マスクが率いる宇宙開発企業のスペースXなど注目の株式を取引できるようになる。ただし、多くのアナリストは、上場直後の初期段階でこれらの銘柄に手を出すのは極めてリスクが高いと警鐘を鳴らしている。
OpenAIは米国時間6月8日、短い声明を通じて、米証券取引委員会(SEC)に非公開で上場申請書類を提出したことを発表した。上場の時期については、「非公開企業のままで進めた方が容易な取り組みがまだ残されているため、上場を果たすまでには少し時間がかかる可能性がある」と述べている。
その1週間前には、競合のアンソロピックが最初の申請書類を非公開で提出したところだった。同社はその直前に650億ドル(約10兆4200億円)の資金調達ラウンドを完了したばかりで、その際の企業価値は9650億ドル(約155兆円)と評価され、OpenAIの評価額である8520億ドル(約137兆円)を大きく上回った。
一方、スペースXは、1株あたり135ドルで5億5560万株を売り出し、過去最高となる約750億ドル(約12兆200億円)を調達する計画を明らかにした。さらに報道によると、同社は売り出し分の最大30%を個人投資家に割り当てることを検討しているという。
これが実現すれば、スペースXの評価額は約1兆7700億ドル(約284兆円)に達し、2019年にサウジアラムコが達成した過去最高記録の1兆7000億ドル(約272兆円)を上回ることになる。スペースX株の取引は6月12日に開始される見通しだ。
スペースXによると、最終的な公開価格は6月11日に決定される予定で、投資家の需要やその他の市場環境に応じて変動する可能性があるという。
OpenAIとアンソロピックの申請書類はどちらも一般には公開されておらず、両社がIPO時に個人投資家へどれだけの株式を割り当てるか、またどの証券会社がそれを取り扱うかはまだ不透明だ。
これに対し、スペースXはSECへの提出書類の中で、個人投資家向けの割り当て分をチャールズ・シュワブ、フィデリティ、ロビンフッド、ソーファイ・テクノロジーズ、およびモルガン・スタンレー傘下のEトレードを通じて提供すると明記した。
従来、IPOへの申し込み条件として証券口座に少なくとも10万ドル(約1600万円)の残高を求めていたフィデリティは、その最低必要額を2000ドル(約32万円)にまで大幅に引き下げた。フィデリティは、需要が「極めて旺盛」になると予想した上で、顧客は最低1株から最大100万株までの購入希望を提示できるとした。チャールズ・シュワブは少なくとも10万ドル(約1600万円)の口座残高を求めているが、ロビンフッド、ソーファイ・テクノロジーズ、Eトレードの3社は最低金額の条件を設けていない。各社にどれほどの株数が分配されるかは現時点では定かではない。
フィデリティは、IPO株の割り当てに際して投資家が示した購入希望数の規模は考慮せず、単に「要求された以上の株数は配分されない」としている。また、ソーファイ・テクノロジーズとロビンフッドの2社は、過去に他のIPOに参加し、上場から30日以内にその株式を売却した顧客に対しては、今回の株式割り当てを拒否または制限する場合があると説明している。



