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2026.06.10 10:30

AI設計による生物兵器を阻止せよ──OpenAIやアンソロピックなどテック業界の競合が異例の共闘

Getty Images

共和・民主の上院議員が超党派で、スクリーニングを義務づける法案を提出

この動きのタイミングは、2026年のBiosecurity Modernization and Innovation Act(バイオセキュリティ近代化・イノベーション法案)と重なる。同法案は2月、アーカンソー州選出の共和党上院議員トム・コットンと、ミネソタ州選出の民主党上院議員エイミー・クロブシャーが超党派で提出したものだ。提案はまさにこの問題を狙い撃ちし、顧客と注文に対する厳格なスクリーニングを義務付ける一方、無害で日常的な研究材料については適用除外を設けている。

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米国拠点の合成生物学・バイオテクノロジー企業Twist BioscienceやAnsa Biotechnologiesなど、一部の業界大手は、国際遺伝子合成コンソーシアム(International Gene Synthesis Consortium)の一員として、すでに自主的にこうした取り組みを行っている。だが自主対応は、つぎはぎの解決策にすぎない。Twistの政策・バイオセキュリティ担当副社長ジェームズ・ディガンズはこう指摘する。DNAを印刷できる企業には「何を作っているのか、誰のために作っているのか」を正確に把握する根本的な責任がある。

この立法への動きは、リスクが複合的に高まる状況の中で行われている。研究者たちはすでに、公開AIモデルが、病原体を兵器化するための実行可能な洞察を引き出すよう誘導され得ることを実証している。

もちろん、完全なコンセンサスがあるわけではない。反対派、特に規模の小さいバイオテック企業は、「危険な」核酸の組み合わせを特定することはしばしば主観的であり、重いコンプライアンスコストがイノベーションを阻害しかねないと主張する。過去のスクリーニング法案は、まさにこの理由で委員会の段階で静かに立ち消えになってきた。

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だが支持者は、今回が根本的に違う瞬間だと主張する。なぜなら行動を求める声が、リスク方程式の両側──「頭脳(AI)」をつくる側と、「物理的な材料(DNA)」を印刷する側──の双方から上がっているからだ。

2001年の炭疽菌郵送事件で5人死亡、除染に3カ月を要した

確かに、生物テロは依然として例外的な脅威である。データによれば、生物剤は歴史上のテロ攻撃のうちわずか0.02%を占めるにすぎない。だが、確率が低い一方で、深刻度は壊滅的だ。吸入炭疽は、治療されなければ致死率がほぼ100%に達する。米国は2001年の炭疽菌郵送事件でこの教訓を痛いほど学んだ。5人が死亡し、数十人が感染し、郵便事業は麻痺した。ハート上院議員会館(Hart Senate Office Building)の除染だけで3カ月を要し、費用は2700万ドル(約43億2000万円。1ドル=160円換算)に上った。

会期が終わる前に議会が十分な速度で立法を成立させられるかは、なお不透明だ。だが、この書簡の存在そのものが、今この瞬間の重大さを浮き彫りにしている。AI革命を牽引する企業は、次のブレークスルーをめぐって互いを打ち負かすことに力を注いできた。しかしバイオセキュリティという問いに関しては、突然、同じ警告を声高に叫んでいる。

forbes.com 原文

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