実際にオフィス環境を整備した企業では、就活生や入社後の社員によい影響が現れていることもわかった。もっとも多かったのは、オフィス環境が入社の決め手のひとつになったという就活生の回答だ。それに、説明会や面接でオフィスが魅力的だと言われるようになった、自社のカルチャーや雰囲気が学生に伝わり、ミスマッチが減ったという回答が続く。

具体的な効果も示された。「採用サイトやサービスサイトの閲覧数や流入数」、「社員定着率」、「選考の通過率」、「応募総数」、「内定承諾率」がどれも向上している。とくに、採用サイトやサービスサイトの閲覧数は、5パーセント以上向上したとの回答が31.8パーセントにのぼった。すべての項目において、「とくに変わらない」は10パーセント台とわずかだ。

オフィス環境の整備が人材確保に大きな役割を果たすことがわかったが、企業が自社の魅力だと感じているオフィス環境と、就活生が求めるものとの間には、わずかながらズレがある。「空間のゆとりや雰囲気のよさ」、「清潔感・新しいシステムの導入など設備投資がされている」、「社員間のコミュニケーションを促進するスペース」は、両者とも上位に位置しているが、企業側が2番目にあげた「空間のデザイン性」は、就活生はさほど気にしていない。彼らは、おしゃれであることよりも、業務の効率性や快適性といった実用面を重視しているわけだ。
オフィス環境は、言葉では伝えにくい社風や働きやすさを視覚的要素を通じて直感的に伝えるものだとアーバンプランは指摘する。そのうえでオフィス環境の整備は、「就活中の学生の企業理解を深める有効な採用ツール」であり、オフィス環境への投資は「人材獲得から定着までを一気通貫で強化する有効な施策」だと話す。オフィス環境の適切な整備のための投資は、手応えのある成果をもたらすようだ。


