リーダーシップ

2026.06.13 13:00

問題に気づいていても従業員が「あえて声をあげない」組織の末路

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かつて私が働いていた会社では、従業員が「善い行いをしても報われない」と口にするのをよく耳にした。その言葉にはそれなりの理由があった。誰かが問題を指摘したり、提案をしたり、うまく機能していないことを口にしたりすると、即座にその問題を解決する役割を押し付けられていた。追加の報酬も支援もなく、ほとんどの場合、主体的に行動したことに対する感謝の言葉もなかった。従業員はやがて声を上げるとストレスや責任が増えることを学んだ。

私はさまざまな理由で従業員が発言しなくなった別の組織でも働いたことがある。何度も無視された末に発言することを諦めた人もいた。また、非効率なプロセスに異議を唱えたり、経営陣の決定に疑問を呈したりしたために、扱いにくい、否定的、組織を乱すと見なされた人もいた。多くの職場では、業績向上につながるかもしれない問題を指摘するよりも、現状に従う方が社会的評価を得やすい傾向にある。

どちらの状況も多元的無知を生み出す可能性がある。従業員は内心では問題を認識しているが、誰も公然と口にしないため、他の全員が現状を支持しているのだと思い込む。組織がそのような状態に陥るとリーダーは現実の声を聞かなくなるため、防げるはずのミスやイノベーションの停滞、倫理的な盲点、顧客の不満、従業員の離反、質の低い意思決定に対してはるかに脆弱になる。

「発言にはリスクが伴う」という認識の背景

従業員は、誰かが現状に異議を唱えた時に何が起こるかを注意深く見ている。発言したことで恥をかかされたり、報復を受けたり、仕事量が増えたり、キャリアに悪影響が及んだりするようなことがあれば、人はすぐに沈黙することを学ぶ。組織は従業員がこうした瞬間をどれほど注意深く観察し、記憶しているかを過小評価しがちだ。

会社によっては、従業員が「どうせ何も変わらない」と考えて率直な意見を言わなくなってしまうことがある。懸念が何度も聞き流されたり、無期限に先送りされたりすることが重なると、従業員は改善を求め続けるよりも自分のエネルギーを温存することを優先し始める。沈黙は一種の対処戦略になる。

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翻訳=溝口慈子

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