応募人数を増やしても、優れた人材を採用できるとは限らない。応募数の増加が目的化してしまえば、無駄なコストを消費し続けることになる。そこで、考え方を「資産化採用」に切り替えるべきだと、人材採用コンサルティングを展開するスケッチは提唱する。
応募数を増やすことに専念してしまいがちなのは、応募数が採用担当者の評価基準になるからだ。だが、応募数の増加が目的化してしまうと、困ったことが起きる。ひとつは、選考コストの増加だ。応募者が増えれば、それだけ書類選考や面接の負担が増えてしまう。自社に合った優れた人材が1人欲しい場合、極端な話、募集するのは数名でもいいはずだ。

また、適切な人材がなかなか見つからない場合は、焦りから、応募者から適当でない人物を採用してしまう恐れも生じる。自社の文化や業務に適合しない人材を採用してしまえば、生産性が落ちるだけでなく、結局本人も会社に居づらくなり早期離職につながりかねない。そして、その穴を埋めようと、あわててまた不適切な人材を採用してしまう。こんな悪循環に陥る企業が少なくない。
そこから脱するには「中長期的に自社に合う人材が自然と集まり続ける採用活動の仕組み」を作ることだ。スケッチはそれを「資産化採用」と呼んでいる。採用活動を資産に変えるという考え方だ。それには次の4つが大切になる。
1. ターゲット人材の明確化
まずは、自社の企業文化に適合する人材を具体的に言語化する。スキルだけでなく、価値観、行動特性、キャリア志向を定義し、それに合う人を求める。
2. 自社の魅力を言語化
「なぜここで働くべきか」を求職者に伝える。それには、文化、成長環境、ミッションの言語化が欠かせない。
3. 継続的な情報発信
「自社らしさ」を伝えるコンテンツを発信し、「自社の広報資産」として残していく。継続すれば、それが資産として積み上がっていく。
4. 継続的な分析と改善
求職者に好まれる情報や記事を分析し、より効果的なコンテンツ制作につなげる。
こうした施策は、採用費用に限りがある中小企業にこそ必要だとスケッチは話す。応募数を増やすために広告費をかけ続けたが一人も採用できなかったという相談ケースをあげ、採用活動が消費型になっていると指摘。そうではなく、コストをかけた分だけ積み上がっていく資産化採用を考えるべき、ということだ。



