AI

2026.06.08 09:00

ドナルド・トランプ大統領が失敗した、最悪の株式取引「トップ10」2026年版

Photo by Chip Somodevilla/Getty Images

Photo by Chip Somodevilla/Getty Images

ドナルド・トランプはこれまで数え切れないほどの悪手を打ってきた。カジノ、航空会社、ホテル、そして失敗に終わった「大学」も、その代表例としてよく知られている。最近の開示によって、彼の株式ポートフォリオにもまた、独特のコレクションが含まれていることが明らかになった。

advertisement

AIで出遅れたソフトウェア企業から医療機器大手まで、顔ぶれは実に雑多だ。

回転ずしチェーンのKura Sushi USA

例えば2月2日、トランプは回転ずしチェーンのKura Sushi USA(米国23州に91店舗)に100万〜500万ドル(約1億6000万~約8億円。1ドル=160円換算)を投じた。ディナーとは揚げ物で、ドライブスルーの窓口から受け取り、ダイエット・コークを添えるものだという信条が長年ぶれない人物が、生魚に7桁の金額を賭けたわけだ。

トランプは、自分の得意分野にとどまったほうがよいのかもしれない。Kuraの株価はその後18%下落し、KRUSは2026年におけるドナルド・トランプの「最悪の株式購入」の1つとなった(Kuraの広報担当者は、同社は個別の投資家についてコメントしないと述べた)。

advertisement

以前Forbesは、大統領の主要な取引240件を分析した。これらは一連の提出書類で明らかになったもので、年初3カ月間だけで4000件超の取引が記録されていた。1日平均44件で、2025年通年の合計のほぼ3倍に当たる。そして、利益相反を避ける投資におおむねとどまっていた過去の大統領とは異なり、トランプは株式市場に深く入り込み、数多くの企業株を売買している。最大の勝ち分は、彼が連邦政府を挙げて推進してきたAIブームで大きく稼いだテック企業に集中していた。

WorkdayとAdobe

だが、AIは与えもすれば奪いもする。大統領の保有株の中で最も成績が悪い銘柄のいくつかは、AIへの不安に叩かれている。例えばソフトウェア企業のWorkdayとAdobeだ。トランプは2月10日に、それぞれ100万〜500万(約1億6000万~約8億円)を購入した。両社は主力製品(それぞれ人事ソフトとデザインツール)が生成AIの新興勢に置き換えられるのではないかという懸念に直面している。Adobeは10%下落し、Workdayはそのほぼ2倍の下落となっている。仮に大統領が申告レンジの中央値である300万ドル(約4億8000万円)を購入していたなら、この2銘柄だけで合計約90万ドル(約1億4400万円)の損失となる。

最大の損失は、フィンテック大手Fidelity

もっとも、このリストにあるすべての企業がシリコンバレーの最新発明によって下落したわけではない。最大の損失は、フィンテック大手Fidelity National Information Servicesで、2021年のピーク以降は概ね下落基調にある。トランプが1月の最大の購入について、申告レンジの中央値で買っていたと仮定すると、損失は100万ドル(約1億6000万円)を超える。

あるいは、航空・防衛大手ボーイングを見てもよい。トランプがイランへの爆撃を開始した後に打撃を受け、その後は多少持ち直したにすぎない。大統領は5月の北京訪問で、中国から航空機200機の購入コミットメントを取り付けたが、投資家の期待を大きく下回った。それでも、太平洋をまたいでトランプに同行したCEOのケリー・オートバーグは水曜日、さらに中国からの追加受注が進行中だと主張した。

トランプが投資判断を下しているわけではないとの主張

トランプの盟友たちは、大統領が自ら投資判断を下しているわけではないと言う。「大統領が大統領執務室でコンピューターに向かい、Robinhoodの口座で株を売買しているわけではない」と、J.D.ヴァンス副大統領は5月19日、質問者をあざけった後に記者団へ語った。

トランプ・オーガニゼーションの広報担当者は声明で、「独立した第三者の金融機関」がトランプのポートフォリオを管理しているとForbesに述べた。ホワイトハウスの広報担当者アナ・ケリーは、利益相反をめぐる疑問を「使い古された物語」だとし、「トランプ大統領は米国民の最善の利益のためにのみ行動する」と付け加えた。

企業の価値が上がっているケース──それが時に、ドナルド・トランプがCEOと親交を深め、当該業界の規制緩和を進めている最中であったとしても──については、疑問が残る。だが、大統領が購入した株がその後、箸使いに不慣れな人の手からすしが転げ落ちるかのように急落する場合、誰の利益が(もしあるとして)守られているのかは判然としない。

2026年、トランプに大きな損失をもたらした10の株式購入

以下は、2026年トランプに最も大きな損失をもたらしたとForbesが推計する10の株式購入である。連邦規則では、大統領は各取引について、例えば50万〜100万ドル(約8000万~約1億6000万円)のように金額レンジの申告しか求められていないため、実際にいつどれだけ売買したのかは正確には分からない。Forbesは損失推計にあたり各レンジの中央値を採用しており、合計損失は440万ドル(約7億400万円)と見積もる。

次ページ > ドナルド・トランプの2026年「最悪の株式購入」10選

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事