気候・環境

2026.06.09 18:00

2050年にカカオ適地の半分が消失、チョコレート高騰の裏にある危機

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一方で2024年初頭には、エルニーニョ現象によって悪化した極端な干ばつと前例のない熱波がこれらの地域を襲った。これにより、作物の萎れや生育不良、樹木の枯死、収穫量の低下が起き、世界のカカオ価格はいっそう押し上げられた。

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2024年後半から2025年にかけては、インドネシアやペルー、メキシコでも極端な豪雨と山火事、高温が確認され、とりわけ主要な小規模農家のプランテーションに深刻な影響を与えた。

天候パターンの変化、特に気温上昇は、カカオの木が依存する小さなユスリカ類の受粉者にも影響を及ぼし、受粉と収穫量の低下を引き起こす可能性がある。

「生産者にとって気候変動はもはや将来のリスクではない。農家の生産性と生計に直接影響している。収穫量の減少と収穫後の課題は、持続可能な調達をより困難かつ緊急のものにしている」と、コロンビアのルカー・チョコレート(Luker Chocolate)でカカオ調達・サステナビリティ担当副社長を務めるジュリア・オカンポ(Julia Ocampo)はこう述べた。

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これは、アフリカとラテンアメリカの主要なカカオ生産地によって、レジリエンスや気候変動の影響が地域ごとに異なるためでもある。

「農業システムの適応力が高い地域では、生産量は維持されるか増加している。そうでない地域では、農家は変動と損失によりさらされている」とオカンポは付け加えた。

チョコレートはいかにしてサステナブルになりつつあるか

気候不安があるにもかかわらず、より持続可能な取り組みを進めようとするチョコレートブランドがいくつかある。主な方法の1つが、透明性を支えるために農園からバー(製品)までのサプライチェーンを可視化することだ。

スイスのバリーカレボー(Barry Callebaut)や米穀物メジャーのカーギル(Cargill)などは、GPSポリゴン・マッピングを採用している。これは、人工衛星を用いて個々の農園から加工倉庫に至るまでカカオ袋を追跡する仕組みである。

これにより、カカオがどこで栽培されたかをブランドが電子的に検証でき、サステナビリティ・プレミアム(環境配慮型商品の割増価格)を適切に転嫁できるため、チョコレート業界における「チョコレートウォッシング」(実態を伴わないのに環境や社会的な課題に対応していると見せかける手法)やグリーンウォッシングの可能性は大幅に低下する。

また、農園の境界をマッピングすることで、そのブランドが森林破壊に関与しないサプライヤーからのみ調達しているという裏付けにもつながる。

次ページ > トニーズ・チョコロンリーやネスレは農家の持続可能性を支援している。

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