史上最大規模となるスペースXのIPO(新規株式公開)は、6月12日に実施される可能性が高い。このIPOでスペースXは750億ドル(約12兆円、1ドル160円換算)の調達を目指す。
この上場によってスペースXの企業規模は1兆7500億ドル(約280兆円)以上に引き上げられ、メタやテスラを上回り、米国企業トップ7位に入る見込みだ。イーロン・マスク氏は経営支配権を堅守するため、米証券法を最大限に活用した前例のない手法で、この超大型上場を推し進めている。
6月6日には、スペースX株に対する投資家からの需要が早くも目標額の2倍、1500億ドルに達するなど、上場初日の初値、上場後の時価総額、投資家の当選確率などに関わる情報が続々と報じられている。
「資金調達額」が過去最大
6月3日、スペースXはIPO目論見書を公開した。目論見書とは、投資家に株を購入してもらうための企業説明書のこと。それによるとスペースXは、今回のIPOで新たに5億5555万5555株を発行し、1株あたり135ドル(約2万1600円)で販売しようとしている。この売り出し価格はIPO前日に最終決定されるが、現時点では6月11日の可能性が高い。
今回のIPOでは、「資金調達額」が過去最高額になる見込みだ。資金調達額は「1株の価格」×「新規発行株式数」で算出され、今回の場合は1株135ドル×5億5555万5555株=749億9999万9925ドルとなる。これが目標調達額750億ドルの根拠だ。この額は、2019年にサウジアラビアの国営企業サウジアラムコが記録した調達額294億ドル(約4兆7000億円)の約2.6倍に相当する。
一方、企業の時価総額は「1株の価格」×「発行された株式の総数」で算出される。スペースXの場合、発行済みの株式と、IPOによる新規売り出し株数を合わせると、上場後の総発行済株式数は約130.8〜131.6億株となり、その時価総額は約1兆7700億ドル(約283兆2000億円)になる。スペースXは目論見書において、今回のIPOで「時価総額1兆7500億ドル以上」を目指すと明記している。
急伸する時価総額
スペースXの時価総額は、この1年間で急速に拡大している。2025年7月には、従業員や初期投資家などに対し、保有株を機関投資家に売却する機会(テンダーオファー)が設けられたが、その際、同社の時価総額は約4000億ドル(1株212ドル)と評価された。



