経営・戦略

2026.06.08 09:30

6月12日に迫るスペースXによる史上最大のIPO 投資家需要は早くも目標額の2倍に到達

(c)SpaceX

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史上最大規模となるスペースXのIPO(新規株式公開)は、6月12日に実施される可能性が高い。このIPOでスペースXは750億ドル(約12兆円、1ドル160円換算)の調達を目指す。

この上場によってスペースXの企業規模は1兆7500億ドル(約280兆円)以上に引き上げられ、メタやテスラを上回り、米国企業トップ7位に入る見込みだ。イーロン・マスク氏は経営支配権を堅守するため、米証券法を最大限に活用した前例のない手法で、この超大型上場を推し進めている。

6月6日には、スペースX株に対する投資家からの需要が早くも目標額の2倍、1500億ドルに達するなど、上場初日の初値、上場後の時価総額、投資家の当選確率などに関わる情報が続々と報じられている。

「資金調達額」が過去最大

6月3日、スペースXはIPO目論見書を公開した。目論見書とは、投資家に株を購入してもらうための企業説明書のこと。それによるとスペースXは、今回のIPOで新たに5億5555万5555株を発行し、1株あたり135ドル(約2万1600円)で販売しようとしている。この売り出し価格はIPO前日に最終決定されるが、現時点では6月11日の可能性が高い。

今回のIPOでは、「資金調達額」が過去最高額になる見込みだ。資金調達額は「1株の価格」×「新規発行株式数」で算出され、今回の場合は1株135ドル×5億5555万5555株=749億9999万9925ドルとなる。これが目標調達額750億ドルの根拠だ。この額は、2019年にサウジアラビアの国営企業サウジアラムコが記録した調達額294億ドル(約4兆7000億円)の約2.6倍に相当する。

一方、企業の時価総額は「1株の価格」×「発行された株式の総数」で算出される。スペースXの場合、発行済みの株式と、IPOによる新規売り出し株数を合わせると、上場後の総発行済株式数は約130.8〜131.6億株となり、その時価総額は約1兆7700億ドル(約283兆2000億円)になる。スペースXは目論見書において、今回のIPOで「時価総額1兆7500億ドル以上」を目指すと明記している。

急伸する時価総額

スペースXが月面に建設予定のマスドライバー。マスク氏は月面にAI衛星工場を建設し、現地で製造した衛星をこの電磁カタパルトで射出する構想を掲げている (c)SpaceX
スペースXが月面に建設予定のマスドライバー。マスク氏は月面にAI衛星工場を建設し、現地で製造した衛星をこの電磁カタパルトで射出する構想を掲げている (c)SpaceX

スペースXの時価総額は、この1年間で急速に拡大している。2025年7月には、従業員や初期投資家などに対し、保有株を機関投資家に売却する機会(テンダーオファー)が設けられたが、その際、同社の時価総額は約4000億ドル(1株212ドル)と評価された。

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編集=安井克至

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