報告された数字によれば、コミットされたコードの大部分が現在AIの支援を受けているが、定義はさまざまであり、人間が介在せず完全にエージェントが生成したコードの指標ははるかに低い。エンジニア1人あたりの平均月額支出は150〜250ドル(約2万4000〜4万円)と報告されており、ヘビーユーザーは2000ドル(約32万円)に達するとされる。ナガ自身も2時間のデモで1200ドル(約19万2000円)を使ったと報じられている。
Uberは受け身でこうなったわけではない。同社は採用を後押しし、Claude Codeの活動量でエンジニアを順位付けする社内リーダーボード(ランキング表)まで運用していた。あらゆるインセンティブが利用増に向かい、トークン課金では利用増=コスト増である。リーダーボードは機能した。予算はそれに耐えられなかった。
これは例外ではなく、予測の問題だ
マイクロソフトとUberを、単に動きが速すぎた2社の例外として片付けてしまうのは心地よい。しかし調査データはそれを否定する。
AIコスト・ガバナンス企業MavvrikとBenchmarkitが372社を対象に実施した2025年の調査では、AIコストを実績の10%以内で予測できた企業は15%にとどまった。過半数は11〜25%の乖離があり、約4社に1社は50%超の乖離がある。
MavvrikはAIコスト・ガバナンスのツールを販売しているため、この調査は中立的な学術データではなく、関連性の高いエビデンスとして位置付けるべきだ。ただし、示された数値は、マイクロソフトとUberが可視化したパターンと近い。同社CEOは、パイロットが本番運用へ切り替わることで、真の「清算」が2026年上期に訪れると予測していた。
メカニズムは一貫している。定額ライセンスは、利用量に応じて価格が動かないため、トークン支出を見えにくくしていた。ツールが従量課金になる瞬間、あらゆるプロンプト、長時間のエージェント・セッション(連続実行)、大きなコンテキストウィンドウ(モデルに渡す参照情報の量)が明細付きの請求書に現れ、合計は可視化されると同時に予測困難になる。四半期のエンジニアリング成果と四半期のAIコストは、いまや同じ曲線を描く。マイクロソフトとUberは、そのコスト・ガバナンス問題を目に見える形にした最初期の著名事例の1つである。
移行先もまた動いている
マイクロソフトが選んだ出口は、同社が完全に保有するGitHub Copilot CLIだ。ベンダーを自社で所有していれば、社内の経済条件を交渉し、重複ツールを廃止し、外部サプライヤーには許されない形で統制を標準化できる。そこには実際の節減余地があり、それは両ツールのトークン単価とはほとんど関係がない。
しかし、所有は従量課金の経済性を無効化しない。GitHubは6月1日から、Copilotの全プランを利用量ベース課金へ移行する。プレミアム・リクエスト・ユニットに代えて、トークンに連動するAIクレジットを1クレジット1セント(約1.6円)で価格設定する。


