金と銀は、米国時間6月5日に発表された好調な雇用統計を受けて急落した。両貴金属は年初来最安値付近で推移している。アナリストは、米連邦準備制度理事会(FRB)が高金利を維持するとの見通しとドル高を要因として挙げている。
金は2カ月超ぶり安値、銀は69ドル割れ
金の価格は、6月5日午前11時(米東部時間)時点で2.5%超下落し、4388ドルとなった。ただし、取引時間中の安値である4369.40ドルからはやや回復している。
銀は6月5日午前11時時点で6%超下落し69.44ドルとなった。日中はさらに下げて一時68.92ドルまで急落した。
銀が69ドルを割り込んだのは、価格が急落した3月下旬以来初めてである。金の価格も2カ月超ぶりの安値水準まで下落した。
背景は、米国の好調な雇用統計
この急落は、米労働統計局が予想を上回る雇用統計を発表してから数時間以内に起きた。同統計によると、米国の5月の非農業部門雇用者数は17万2000人増加し、失業率は4.3%で横ばいだった。
TDセキュリティーズのコモディティ戦略グローバル責任者バート・メレクはロイターに対し、好調な雇用統計により「FRBが利下げを行う可能性は極めて低くなった」と述べた。「金にとっての影響は、保有コストがかなり高くなっているということだ」と指摘した。
ブラウン・ブラザーズ・ハリマンのエリアス・ハダッドも、貴金属価格の急落は「ドル高」が原因だと分析した。米ドル指数は午前11時(米東部時間)時点で0.42%上昇している。



