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2026.06.05 16:30

イスラエルが進める対イラン戦備──長距離打撃力と防空システムの強化

2026年3月8日、イスラエル・テルアビブのベン・グリオン空港を離陸した、米空軍KC-46Aペガサス空中給油機。Photo by Alexi J. Rosenfeld/Getty Images

2026年3月8日、イスラエル・テルアビブのベン・グリオン空港を離陸した、米空軍KC-46Aペガサス空中給油機。Photo by Alexi J. Rosenfeld/Getty Images

避けがたいものとなりかねないイランとの戦闘に備え、イスラエルは、すでに高度な長距離打撃能力を着実に強化している。同時に、世界屈指の戦略的な弾道ミサイル防衛については、運用を節約しつつ生産を増強している。

イスラエル、新型給油機KC-46「ギデオン」の初号機を受領

米国時間2026年5月27日、イスラエルは米国から新型のボーイングKC-46空中給油機の初号機を受領した。イスラエル空軍での名称は「ギデオン」だ。今後数年で少なくとも6機を受領する見込みである。これらの新型機は、老朽化したボーイング707「レエム」空中給油機の保有機群を置き換える。イスラエル空軍のオメル・ティシュラー少将(司令官)の言葉を借りれば、「より多くの燃料、より多くの搭載量、より遠い到達距離」をもたらすという。

イスラエルのメディアは、この航空機の到着を伝える際、新たな空中給油機隊が、遠方の敵を攻撃するうえでイスラエル空軍の裁量を広げ、米国の支援への依存を減らす点を一様に強調した。

エルサレム・ポストの記事は、「将来、イスラエルがイランのイスラム政権やイエメンのフーシ派、その他の潜在的な遠方の敵対勢力を攻撃すると決断した場合、この引き渡しは、イスラエルにより大きな自立性を与えるゲームチェンジャーになり得る。たとえ後の米政権がそうした攻撃に反対したとしてもだ」と指摘した。

2025年6月の「ライジング・ライオン」、給油をボーイング707「レエム」に頼る

イスラエルは2025年6月、対イラン初の大規模航空作戦「ライジング・ライオン」を開始した。その際イスラエルは、広大なイラン領土を横断して昼夜を問わず長距離攻撃を続ける戦闘機への空中給油を、ボーイング707「レエム」の保有機群に頼った。米国はその戦争の終盤に、イランの主要核施設に対して「ミッドナイト・ハンマー」作戦を発動して参加したものの、自軍の空中給油機でイスラエル機に給油する支援を行ったことは公式に否定している。

こうした持続的な長距離航空作戦には多くのリスクが伴う。ミッドナイト・ハンマーでイランのフォルドゥとナタンズの施設を攻撃したのは、戦略ステルス爆撃機ノースロップB-2スピリットだった。その爆撃機を護衛した米空軍F-16は、イラン領空を離れる際、燃料がほとんど残っていない状態で飛行していた。イスラエルのパイロットも同様のリスクに直面していたのは間違いない。これが、イスラエルが、撃墜されたパイロットを救出する必要が生じた場合に備え、イラク国内に2つの秘密の前方作戦基地を設けた理由の1つである。米国も2026年の「エピック・フューリー」(壮絶な怒り)作戦で同様の対応を迫られた。

2月28日の「ロアリング・ライオン」、米支援でイラン奥地を攻撃

2月28日、イスラエルは米国のエピック・フューリー作戦と共同で「ロアリング・ライオン」(咆哮する獅子)作戦を開始した(編注:ロアリング・ライオンは、エピック・フューリーのイスラエル側名称)。この際には米国の給油機支援を当てにすることができ、イラン領空の奥深くの目標を攻撃する能力が高まった。

「ここネバティム空軍基地の滑走路から、約2カ月前に空中給油機が離陸し、空軍全体をその翼に乗せてイランへ運んだ」。ティシュラー司令官は5月27日のKC-46就役式典でこう述べた。

イスラエルは、エピック・フューリー/ロアリング・ライオンが、対イランの米・イスラエル共同軍事行動の頂点となり得ることを認識しつつ、そうした作戦を独力で遂行できる能力を明確に求めている。

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