このように世界のあらゆる国が成長を続ける中でも、アニメの本拠地である日本市場には及ばない。日本では人口の55%がアニメを視聴(20年の31%から増加)している。
調査によると、複数の人気アニメが世界的な流行をけん引していることが分かった。アニメが主に子ども向けジャンルである米国では、「ポケットモンスター」「ドラゴンボール」「NARUTO(ナルト)」「セーラームーン」「ワンピース」が累計視聴回数でカテゴリーの上位を占めた。その他の国々では、「進撃の巨人」や「鬼滅の刃」のような大人向けで暴力的な場面を含むアニメも散見された。20年以降に制作されたシリーズで、25年に調査対象となったすべての国で最も視聴されたランキングに入ったのは「呪術廻戦」のみだった。
過去3カ月間にGEMパートナーズが調査した9カ国では、ネットフリックス、ユーチューブ、プライムビデオが主要なストリーミングサービスとなっている。一方、中国では国内向けサービスのビリビリ、iQIYI、テンセントビデオが優勢だ。クランチロールは、日本、中国、韓国を除くすべての調査対象国で上位10位以内に入った。
アニメファンの増加はライセンス商品やグッズ市場にも波及効果をもたらしている。アニメファンは自身のアイデンティティーを確立する商品を貪欲に消費するからだ。調査対象となった日本を除く8カ国すべてで、アニメ視聴者の65%以上が過去1年間にアニメ関連の製品やサービスに支出したと回答しており、特に、米国、中国、インドでこの傾向が著しかった。ライセンス商品の売上は、アニメフランチャイズの総額の30~50%を占めることがある。
世界のアニメ市場は25年の約380億ドル(約6兆円)から33年までに770億ドル(約12兆円)を超える規模に成長するとの予測もある。これは主に日本が主導するコンテンツ制作業界にとって朗報であり、同業界は世界中のファン、特に若いファンの心をつかむ「ソフトパワー」の競争で優位に立っているようだ。


