暗号資産

2026.06.04 08:00

かつて世界第3位の規模を誇った暗号資産、カルダノのADAが6年ぶりの安値

Silas Stein/picture alliance via Getty Images

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かつて世界第3位の規模を誇った暗号資産のADA(エイダ)コインは米国時間6月3日に下落基調を強め、6年ぶりの安値圏で取引されている。主要カンファレンスの開催中止や暗号資産市場の全面安が響いた。

ADAはDApps(分散型アプリ)の開発プラットフォーム「カルダノ」上で流通する暗号資産だ。暗号資産データサイトのコインマーケットキャップによると、ADAの価格は3日、2.3%安の約0.21ドルとなり、2021年1月(0.17ドル)以来の安値をつけた。過去1週間の下落率は10%に達している。

カルダノの開発を監督・促進するスイス拠点の非営利団体「カルダノ財団」が、コミュニティ投票の結果を受けて主要サミットの開催を中止すると5月30日に発表したことが今回の下落の引き金となった。

ADAは他の暗号資産とは異なり、コミュニティによるガバナンスが行われるよう設計されており、トークン保有者が特定の提案や決定に対して投票を行う仕組みを採用している。

今回のコミュニティ投票では、サミット開催に向けた200万ドル(約3億2000万円)の資金調達案が可決基準である3分の2にわずかに届かず否決された。これに対し、カルダノ財団は「コミュニティの意思が示された。私たちはその結果を尊重する」と述べている。

3日には他の暗号資産も軒並み急落した。ビットコインの価格は6万7000ドルを割り込み、2024年10月以来の低水準に落ち込んだ。また、ETH(イーサ。イーサリアム)は約10%安、BNBは2.8%安、XRPは7%安、TRXは9.8%安となった。

ビットコインの最近の下落は、同暗号資産の最大の機関投資家であるストラテジーが、約250万ドル(約4億円)を調達するために32ビットコインを売却すると発表したことが発端となった。ストラテジーがビットコインを売却するのは2022年12月以来これで2回目のことであり、これが暗号資産市場全体に広範な悲観論を波及させた模様だ。

ADAは2021年8月に過去最高の時価総額916億ドル(約14兆6600億円)を記録し、当時はビットコインとイーサに次ぐ第3位の暗号資産に位置づけられていた。しかし、3日時点のADAの時価総額はわずか77億ドル(約1兆2300億円)にとどまり、13位まで順位を落としている。

暗号資産分析会社のサンティメントによると、ADAの供給量の約67%は、少なくとも100万トークンを保有する大口保有者によって支配されている。

ADAはコロナ禍で価格を大きく伸ばした暗号資産の1つであったが、2021年のピーク以降は下落基調にある。一時は値を戻す場面もあったものの、イーサをはじめとするより大規模な暗号資産との競争が激化し、ADAへの需要は低下した。トランプ政権が暗号資産を支持する法案を推進し、米国を「世界の暗号資産の首都」にすると呼びかけたことで、2024年後半から2025年前半にかけて再び一時的に急騰したが、2024年12月に1.21ドルの高値をつけた後は一貫して下落を続けている。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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