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2026.06.04 09:30

S&P500で今年最悪の成績、「SaaSの死」に苦しむ米インテュイット

illustration by Cheng Xin/Getty Images

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Intuit(インテュイット)の株価が米国時間6月2日に急落し、S&P500構成銘柄のなかで最悪の年初来下落率を記録した。大規模な人員削減の実施や、主力ソフト「TurboTax」の減収予測が嫌気された格好だが、背景には、AIを駆使した新たな競合他社の台頭を警戒するアナリストらの見方がある。

インテュイットの株価は2日に8.9%下落し、年初来の下落率は51%に達した。これはS&P500構成銘柄のなかで最悪の数字であり、不動産分析会社のコスター・グループ(50%下落)や医療機器メーカーのインスレット(49%下落)の下落率を上回っている。

今回の株価急落は、2日にゴールドマン・サックスが同社の目標株価を引き下げたことが引き金となった。新たな目標株価は276ドルと設定され、従来の519ドルから大幅に引き下げられている。

ゴールドマン・サックスのアナリストが懸念材料として挙げているのが、インテュイットの売上高および営業利益の約25%を占めるTurboTaxの先行きである。Prime MeridianやPerplexity Tax、Chime TaxなどAIを搭載した他社の次世代税務サービスとの競争激化が嫌気された。

ゴールドマン・サックスのアナリストを務めるガブリエラ・ボルヘスはリポートのなかで、今後2年間で競争が激化するにつれ、インテュイットの売上高は減少し、市場シェアも低下する可能性が高いと指摘した。

インテュイットの時価総額は過去1年間で1310億ドル(約20兆9600億円)減少した。2025年7月に記録した約2190億ドル(約35兆500億円)の過去最高値から、5月29日時点では881億ドル(約14兆1000億円)にまで縮小している。

インテュイットは、従来型ソフトウェアの多くがAIに代替されてしまうのではないかという、いわゆる「SaaSの死」の懸念によって株価を大きく下げた企業の1社だ。同社の株価は、アンソロピックがClaudeの最新モデルをリリースした2月にもつまずきを見せていた。アンソロピックは当時、この新モデルがカスタマーサービスや製品管理、マーケティング、法務、データ分析といった幅広い業務を自動化できると主張していた。

さらに5月には、インテュイットがTurboTaxの通期売上予測を下方修正し、フルタイムの従業員数を世界全体で17%(約3000人)削減すると発表したことで、株価は14%以上急落した。ササン・グダルジCEOは米国の確定申告件数そのものが減少するとの見方をその理由に挙げたものの、インテュイットは今後AI技術へのシフトを強め、「AI主導のエキスパート・プラットフォーム戦略」を推進すると強調した。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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