2026.06.08 17:00

ドバイのホテル稼働率は15%に、イラン紛争が中東観光に与えた壊滅的打撃

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現在のイラン紛争は中東の観光業に大きな混乱をもたらしているが、同時に世界の旅行パターンを再構築し、中東をはるかに超えた範囲で旅行行動を変えつつある。旅行者は確かにルート変更を余儀なくされているが、それだけではない。より近く、より安全だと思われる目的地へと向かう動きも強まっている。長期的には、地域の安全に対する印象が損なわれた以上、たとえ乗り継ぎで通過するだけの旅行者であっても、中東への信頼を取り戻すには相当の取り組みが必要になる。

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中東観光は2026年2月まで好調だった

すべてが順調に見えていた。世界銀行によれば、新型コロナウイルスのパンデミックが世界の旅行業界に壊滅的な打撃を与えたにもかかわらず、中東は2023年までにパンデミック前の水準を上回る唯一の地域だった。ほかの地域は回復により長い時間を要した。そして、この度の紛争が始まる前も域内の観光業は依然として好況で、最も成長が速い地域だった。湾岸諸国が自らを「次に訪れるべき目的地」として巧みに売り込み続けていたからである。

だが、それは2026年2月下旬に一変した。紛争が勃発し、アラブ首長国連邦(UAE)とカタールがドローン攻撃の標的となったことで、UAEのドバイとアブダビ、カタールで数千人の乗客が足止めされた。3月末までに約3万便が欠航し、ソーシャルメディアやニュースフィードはパニックとネガティブな感情で溢れかえった。

3月、世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)は、中東の紛争が同地域の観光業に1日あたり約6億ドル(約959億円)の損失をもたらしていると報告した。その主因は、欠航と空域閉鎖、そして同地域への渡航や同地域を経由することへの全般的な不安である。

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2026年3月の英フィナンシャル・タイムズによれば、WTTCのグロリア・ゲバラ会長兼CEOは「たとえ短期間の混乱であっても、地域全体の観光地や企業、労働者にとっては、直ちに大きな経済損失につながるおそれがある」と述べた。WTTCは紛争前、2026年に国際旅行者による支出が2070億ドル(約33兆1000億円)に達し、地域がその恩恵を受けると予測していた。

英BBCは4月、紛争がドバイの訪問者数に「壊滅的な影響」を与え、地元企業が苦境に立たされていると報じた。

世界で最も多くの観光客が訪れる都市の1つであるドバイは、2025年に約2000万人の海外からの旅行者を迎えた。しかし2026年4月には店舗の閉鎖が相次ぎ、レストランは最小限の人員で営業し、従業員は無給休暇となった。数千の定期便が欠航し、ときには最も混雑する交通拠点の一部が一時的に閉鎖された。ドバイのホテル稼働率は、例年の同時期の15〜20%まで落ち込んだ。多くの人にとって、それはパンデミックを想起させる光景だった。

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