Ray-Ban Metaの登場でAIグラスはぐっと身近なものに
これまで、AIグラスは、あくまで“アイウェアの形をしたガジェット”という認識だったが、Ray-Ban Metaは、“アイウェアに、さまざまな機能を搭載する”というアプローチで作られているように感じられた。今後は、眼鏡・サングラスを買う際の一つの選択肢になり得るほど、身近な存在になっていくのだろう。
それにより、その他のAIグラスへの注目が高まることも予想される。国内でも2月には眼鏡市場がカメラ、スピーカー、マイクを搭載したスマートグラス「Linse」を発表。また、4月には日本企業が開発し、鯖江の眼鏡メーカーが監修した「SABERA」も発表された。さらに秋にはGoogleが、Geminiを搭載したスマートグラスの発売を予定していることもあり(販売地域については未発表)、今年は日本におけるスマートグラス元年になると言えそうだ。
とはいえ、“日常的に身に着けるアイウェア”としては、プライバシーの面はもちろん、掛け心地においてもまだ課題は残る。とくに日本は、軽くてしなやかな掛け心地の眼鏡を好む傾向にあるため、受け入れられるハードルは高そうだ。一方で、掛け心地に対しての不満に勝るほどの利便性が感じられれば、便利なツールとして割り切って掛ける人も増えるだろう。
かくいう私も、ぜひ掛けたいと思った一人だ。たとえば、海外の展示会取材にRay-Ban Metaがあれば、メモを取りながらハンズフリーで撮影ができ、インタビューには今後提供予定のライブ翻訳機能も活用できる。ログはスマホに残るので、文字起こしの必要がないのも便利だ。
また、家庭内でも料理中に音声でのやり取りでレシピを確認したり、メッセージの返信をできるようになれば効率的に動けるし、子どもの姿をスマホ越しでなく直接見ながら、写真や動画に収められるのは、この機能に初めて触れる人にとって革命的な変化といってもいいかもしれない。この機能だけでも、Ray-Ban Metaを購入するに値すると考える人も少なくないはずだ。
実際購入した場合、筆者は、掛け心地や見え方を重視した普段使いの眼鏡と、Ray-Ban Metaをシーンに応じて掛け替えるのが今のところは現実的だと考えている。現在はまだAIグラスという存在に慣れ親しむフェーズであるのだと考えれば、このRay-Ban Metaはとても親しみやすい製品だと感じた。今後、どのような機能が増えていくのか期待しながら使っていきたい。


