ファッション

2026.06.08 14:15

アイウェア専門家が見た、「Ray-Ban Meta」の実用性

伊藤美玲◎メガネライターとして20年以上の経歴を持ち、さまざまなメディアでその知見を発信。アイウェアとしてのRay-Ban Metaをどうみたか。

(2)“ファッションアイテム”としてのAIグラス

デザインは、Ray-Banのアイウェアそのもの。多少テンプルが太めではあるが、“ボリュームのあるプラスチックフレーム”の範疇に収まっている印象だ。ガジェット感はなく、それでいてシンプル過ぎないため、お洒落に掛けることができる。AIグラスを日常の“道具”というより、“ファッションアイテム”へ昇華したといった感じだ。

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通常のアイウェアとの違いは、やはりフロントの両サイド(智「ち」の部分)に、レンズが搭載されている点だろう。黒縁のモデルであれば遠巻きにはわかりにくいが、近くで見れば、カメラレンズであることは明らか。撮影時にはライトが点灯するなど配慮はされているが、対面している相手からつねにカメラレンズを向けられている状態は、あまり心地の良いものではないだろう。とくにAIグラスがまだ世に浸透していない現在においては、心理的に掛けづらいシーンもあると感じた。

気になる重さは、「WAYFARER」のスタンダードモデルで51gとある。眼鏡を掛け慣れていない人にとっては少し重たく感じるかもしれないが、普段から「WAYFARER」のようなスタイルの眼鏡を掛けている人であれば、さほど重さは感じないはずだ。これだけの機能が搭載されていることを考えれば、許容できる範囲だろう。

(3)ディスプレイ非搭載ゆえの「敷居」の低さ

今回日本に上陸したのは、レンズにディスプレイを搭載していないモデルだ。その点で、初めて触れるAIグラスとして敷居が低くなっていることも、魅力的に感じられた。予備知識がなくても使いやすく、ハンズフリーで自分の視点の写真や動画が撮れる、外国語のテキストを翻訳してくれるといった機能は、「何だか楽しそう」「使ってみたい」と直感的に思わせてくれる。

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AIアシスタント機能については、声での指示がうまく伝わらないこともあったが、これについては今後アップデートによって、より実用的になっていくのだろう。6月下旬に提供される予定のライブ翻訳機能に期待をしている。


● How It Works: 見ながら答えてくれる音声認識 👓 

MetaとEssilorLuxotticaの共同開発による「Ray-Ban Meta(Gen 2)」は、カメラ、マイク、スピーカーに加え、AIアシスタント機能を搭載したスマートグラスだ。今回リリースされたのは、サングラスモデル3型と、オプティカル(度付き対応)モデル2型。ちなみに、すでにアメリカで発売されている、レンズにディスプレイを搭載した「Meta Ray-Ban Display」は、今回の日本販売の対象外だ。

いずれのモデルも、1200万画素の超広角カメラを搭載し、3K Ultra HD動画撮影にも対応。ハンズフリーで視点そのままの世界を簡単に記録できる。複数の内蔵マイクにより臨場感あふれる音声を収録でき、低音とノイズ抑制機能も強化。バッテリーはフル充電で最大8時間の使用が可能となる。

右にカメラ、左はLEDライトがあり撮影時に光る。意外に気にならなく、うまく溶け込んでいる。
右にカメラ、左はLEDライトがあり撮影時に光る。意外に気にならなく、うまく溶け込んでいる。

加えて、Meta AIと連携し、「Hey Meta」と話しかけるだけで、さまざまな機能を操作できるのが最大の特徴。「Hey Meta, 写真を撮って」と言えばハンズフリーで撮影ができ、撮影した写真や動画はペアリングしたスマートフォンに転送される。

また、街を歩きながら外国語の看板を翻訳してもらったり、冷蔵庫の中身をもとにレシピを提案してもらうことも、音声だけで実現する。実際に、筆者が紅茶のパッケージを見ながら「この紅茶に合うお菓子は?」と尋ねると、それがダージリンティーであることを認識し、味の特徴を音声で説明するとともに、プレーンスコーンをおすすめしてくれた。質問と回答の履歴は、Meta AIアプリに残る仕組みだ。


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文=伊藤美玲 写真=編集部(製品・素材以外)

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