バイオ

2026.06.09 09:15

納豆を食べるニワトリは夏バテしない 温暖化に立ち向かう驚きの研究結果

AdobeStock(写真はイメージです)

産卵率と飼料効率に改善

さらに、産卵率(ヘンハウス産卵率)と飼料要求率の改善が確認された。ヘンハウス産卵率は、飼育開始時の羽数に対する累積産卵数を示す指標である。一方、飼料要求率は卵1kgを生産するために必要な飼料量を示す指標で、数値が低いほど少ない餌で効率よく卵を生産できることを意味する。研究では、暑熱環境下でも産卵成績を維持できる可能性が示された。

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腸内環境への関与も示唆

また、糞便中からは納豆菌が検出され、給与期間中だけでなく給与終了後も一定期間残存していたことが確認され、腸内環境への関与も示唆。他にも軟便や下痢の発生増加を抑制する傾向も認められた。

さらに、腸管形態の指標である絨毛高さと陰窩深さの比の改善傾向も確認された。これは腸の栄養吸収状態を示す指標で、数値が高いほど健康な腸の状態を示す。今回の結果は、腸が栄養を吸収しやすい状態になった可能性を示すものだという。

今後の研究に期待されるのは

研究グループは、本研究が納豆菌を用いた飼料添加によって暑熱ストレス下における産卵成績の維持に寄与する可能性を示したとしている。この研究では特定の納豆菌株(Bacillus subtilis var. natto TTCC903)を使用しており、他の納豆菌との比較や作用メカニズムの解明は今後の課題だという。今後は腸内環境との関係や菌株ごとの有効性についてさらに検証を進める予定としている。

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今回の研究は高齢産卵鶏を対象としたものであり、人への効果を示すものではない。一方で、納豆菌は食品として利用されるだけでなく、家畜の健康維持や生産性向上の観点からも研究が進められており、その活用の幅が広がりつつあることを示す成果といえそうだ。

【論文情報】
論文タイトル:Dietary supplementation with natto fermented by Bacillus subtilis var. natto strain TTCC903 alleviates heat stress and improves egg production in aged laying hens
掲載誌:Poultry Science
掲載日:2026年5月1日

プレスリリース

文=福島はるみ

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