政治

2026.06.04 10:30

トランプが米中間の「貿易・投資強化」に舵を切る可能性 中国、中西部の製造業に関心

北京の人民大会堂で2026年5月14日、握手するドナルド・トランプ米大統領(左)と中国の習近平国家主席(Kenny Holston-Pool/Getty Images)

北京の人民大会堂で2026年5月14日、握手するドナルド・トランプ米大統領(左)と中国の習近平国家主席(Kenny Holston-Pool/Getty Images)

中国の対米投資は10年前のピーク時から大幅に減少しているものの、米中西部は引き続き中国の製造業企業の関心を引きつけている。一例を挙げれば、ビリオネアの曹徳旺(ツァオ・ドゥーワン)が創業者のガラス大手、福耀玻璃(フーヤオ・ガラス)工業集団は2025年、オハイオ州に3億ドル(約480億円)を投じた新工場を開設した。工場では500人を雇用する予定となっている。今年5月には、電池大手の国軒高科(ゴーション・ハイテク)が、イリノイ州の電子部品メーカーであるリチャードソン・エレクトロニクスと技術提携を結んだ。

ドナルド・トランプ米大統領と中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席による5月の首脳会談を受けて、中国側は中西部の製造業分野で自国企業による新たな投資のチャンスが生まれる可能性があるとみている。中国の陳立・駐ニューヨーク総領事がインタビューでこうした見方を示した。

「製造業分野を例にとれば、米中西部には製造業を通じて地元経済を再生したいと切望している地方がたくさんあります。中国企業が投資すれば、現地でブルーカラーの仕事や技術職が大量に創出されるでしょうし、さらには国内の関連サプライチェーン(供給網)の活性化にもつながるでしょう」と陳は言う。こうした動きを促進する要因として、彼は米中間の強みの補完性と互恵関係を挙げる。「中国と米国は資本、市場、産業構造の面で自然な補完関係にあります」

この目的に向けて、陳はホワイトハウスと同様に、首脳会談で表明された両国間の貿易委員会と投資委員会の設立案を支持した。ホワイトハウスは首脳会談後の声明で、トランプと習は「二国間の経済関係を最適なものにする」ため、貿易委員会と投資委員会を新設することで合意したと発表した。

ホワイトハウスによると、貿易委員会は「機微でない品目全般について米国政府と中国政府が二国間貿易を管理できるよう」にし、投資委員会は「投資関連の問題を話し合うための政府間会合の場を提供する」という。ただ、詳細を最終決定するためのスケジュールは明らかになっていない。

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翻訳・編集=江戸伸禎

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