Claudeの開発元であるアンソロピックは、米証券取引委員会(SEC)に非公開で書類を提出し、早ければ2026年秋にも実現する可能性がある待望の新規株式公開(IPO)に向けて第一歩を踏み出した。
アンソロピックは、つい最近、評価額9650億ドル(約154兆円)の下で650億ドル(約10兆4000億円)規模の大型資金調達を終えたばかりだ。これによりOpenAIの評価額を上回り、アンソロピックは世界で最も価値の高いAIスタートアップとなった。
アンソロピックは、5月に年換算売上高が470億ドル(約7兆5100億円)を超えたと発表。今年初めの300億ドル(約4兆8000億円)から増えたかたちだが、主力のAIコーディングツール「Claude Code」と、強力ながら一部しか公開されていないAIサイバーセキュリティモデル「Mythos Preview」の成長が寄与している。
4月には「Project Glasswing」を立ち上げ、アップル、グーグル、JPモルガン・チェースなど約50社にMythos Previewへのアクセスを提供し、各社が自社システムのセキュリティ上の脆弱性を見つけて修正できるようにした(アンソロピックによると、参加企業は約1万件の重大なセキュリティ欠陥を見つけたという)。同社は米国時間6月2日、このモデルへのアクセスを15カ国の150を超える組織に広げ、各社のソフトウェア保護に役立てると発表している。
企業はClaudeのようなAIツールへの支出を拡大するにつれ、いわゆる「AI料金ショック」(想定をはるかに超える請求への驚き)、すなわち生産性の向上がほとんど見られないまま膨れ上がるコストに直面している。
Axiosは、ある企業は、従業員のClaude利用に制限を設けなかったために、わずか1カ月で5億ドル(約799億円)を費やしたと報じられている。マイクロソフトは従業員向けのClaude Codeライセンスを取り消し、代わりに自社開発のアプリケーションを頼るよう促した。堅調な企業導入がアンソロピックの売上成長の基盤となってきたが、企業がAI支出を削減すれば、その勢いは鈍化しかねない。ライバルのOpenAIでさえコスト上昇を大きな懸念として強調しており、同社のサム・アルトマンCEOは、無駄なAI利用は現在のAIに対する「最も正当な批判」の一つだと述べている。
では。主なニュースを見ていこう。
大きな動き
OpenAIは、同社のコーディングツール「Codex」を、知識労働者向けの汎用アプリケーションへと変えようとしている。このAI大手は、データ分析、プロダクトデザイン、営業、クリエイティブ制作、投資銀行業務など、さまざまな仕事に対応する幅広い機能を同アプリに追加すると発表した。同社はまた、現在Codexを毎週利用する人が500万人を超え、その利用者の5分の1をプログラマー以外が占めていることも明らかにした。



