2023年に学術誌『Personality and Individual Differences』で発表された研究の中で、研究者らは、特定の性格や価値観の類似性がカップルの関係満足度の高さと関連していることを突き止めた。具体的には、感情の安定性、誠実性、調和性に関連する特性や、思いやり、深い慈悲、他者への配慮といった共有された「自己超越的」な価値観こそが、満足度を予測する最も一貫した要因であった。
言い換えれば、真の相性とは、自分の人生への向き合い方が、パートナーの向き合い方と根本的に噛み合っているかどうかなのだ。
たとえば、特定の土地に定住し、家族との密接な絆を保ちながら、1つの場所で子どもを育てようとお互いに思っているカップルを想像してほしい。キャリアアップの機会が訪れたとき、彼らの話し合いは一筋縄ではいかないかもしれないが、目指す方向性が一致しているため、最終的には妥協する価値があると感じられる。その決定は、互いに敵対するものではなく、協力し合う共同作業のように感じられるのである。
今度はそれを、片方が旅と冒険に満ちた人生を夢見ており、もう片方がどうしても地に足をつけ、家族の近くに暮らすことを切望しているカップルと比較してみよう。どちらの人間が間違っているわけでもないが、2人の関係は、決して交わらない2つの未来をめぐる終わりのない交渉の場となってしまう。さらに悪いことに、一緒に暮らし続けたとしても、どちらも本当に幸せになれるチャンスは訪れない。
だからこそ、「そのうち愛の力でどんな違いも乗り越えられるだろう」などと思うのではなく、関係の初期段階から、お互いの方向性が一致しているかを意識的に推し量ることが極めて重要になる。最も効果的なアプローチは、特に次の4つの領域に注目することだ。
・未来のビジョン(例:結婚、移住、子どもを持つことなど)
・譲れない条件(例:政治、精神面・宗教、社交、家族に関することなど)
・お金の優先順位(例:貯蓄や支出に対する価値観など)
・育児や介護への期待(例:子ども、お互いのこと、年老いた家族に関することなど)
健全で長期的な関係は、お互いの人生の軌道が重なり合える2人の間でしか成り立たない。それらは完全に同じである必要はないが、どちらかがパートナーの人生を覆い隠してしまうことなく、両立できるものでなければならないのである。


