アンソロピックをめぐる「影の経済」
アンソロピックの株式をめぐる激しい争奪戦は「影の経済(シャドーエコノミー)」を生み出しており、一部の仲介業者が同社の未公開株を、時には詐欺的な手法を用いて売りさばいている。アンソロピックをはじめとする非公開企業は株主になれる者を制限しているため、購入を希望する投資家の資金は特別目的事業体(SPV)、すなわち対象の株式を保有するためのファンドや、あるいはその株式を保有する別のファンドの持ち分を持つファンドへと流れ込むことになる。
このように階層が重なることで、それに伴う手数料は瞬く間に膨れ上がる。たとえば、3層構造のSPVを経由して200万ドル(約3億1800万円)相当の持ち分を取得した場合、1000万ドル(約15億9000万円)の利益分配が発生しても、税金が差し引かれる前に、そのうち500万ドル(約7億9500万円)近くが仲介業者への手数料として消えてしまう計算になる。検察当局はすでに目を光らせており、ニューヨークでは今年、3人のブローカーが1000人以上の投資家から1億8500万ドル(約294億1500万円)を集めた件で有罪を認めている。


